
放送作家・鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、7年前に炎上騒動があったキングコングの西野亮廣さんとの関係について。最近、心境の変化があったといいます。
【写真】自信あり?カメラをまっすぐ見つめるキンコン西野亮廣さん
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キングコング・西野亮廣君が製作総指揮・脚本・原作を務める映画「えんとつ町のプペル」が公開になりました。
今から7年前、2013年の僕の小説「芸人交換日記~イエローハーツの物語~」を原作にした映画の公開が近づいてきたころ。その映画の盛り上げも兼ねて、いろんな芸人さんにこの小説を朗読してもらう朗読劇を行う直前だった。僕がなにげにツイッターを開くと、とあるツイートが目に入って来た。それは西野君のツイートで「『芸人交換日記』なんて、ちっとも面白くないし、都合よく乗っかる芸人はもっと面白くないですね」と書いてあった。
最初は、誰かが西野君を名乗って書いたものだと思っていた。だけど、もしかしたら本人かもと思い、西野君の元マネージャーに確認してもらったら「本人ですね……」と。
思わず僕も「僕の書いた物をいくら批判していただいてもいいですが、『都合よくのっかる芸人』って誰のことを言ってるんですかね?この言い方は、正直悲しいです……」と書いてしまった。
それに対して、西野君は「たしかに、おっしゃる通りです。すぎました。本当にすみません」と謝ったのだが、俗にいう「炎上」となった。
西野君は僕や「芸人交換日記」に関わった芸人さん達に手紙を書いて送った。そして、相方の梶原君も僕に手紙を書いて送って来た。「西野はいい奴です」と。決してきれいな字とは言えなかったが、そのコンビ愛に気持ちが揺れた。
で、その年、「アメトーーーク」内でキングコングが出演する時に僕が出演させてもらい、一件落着となった。
正直言うと、僕はツイートで「僕の書いた物をいくら批判していただいてもいいですが」と大人の書き方はしたものの、正直、批判されたら腹は立つ。大人のフリを精いっぱいしただけだった。