コロナ禍で体重増・コレステロール値異常の女医が始めたピラティスでからだに変化が!

ちょっとだけ医見手帖(山本佳奈医師)

ヘルス

2020/11/18 07:00

山本佳奈(やまもと・かな)/1989年生まれ。滋賀県出身。医師
山本佳奈(やまもと・かな)/1989年生まれ。滋賀県出身。医師
写真はイメージ(GettyImages)
写真はイメージ(GettyImages)

 日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「コロナ禍での運動不足解消法」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。

【グラフ】朝型生活はやせる? 就寝時間と体重の変化

*  *  *
「コロナをきっかけに運動しなくなり、体重が増えました。」そうおっしゃる人は少なくありません。ジムを退会した、在宅勤務になり歩く機会が減った、そろそろテニスや水泳を再開しようと思うがなかなか行けていない……そう思っているうちに体重が増加してしまい、運動習慣もなくなってしまった、という方は多いのではないでしょうか。

 私も、そんな一人です。コロナが流行し、休日に外出することも一切なくなってしまい、通勤で歩く程度になってしまいました。「このままでは、ますます体重が増えてしまう」と危機感はあったので、ヨガを自宅で行うものの、リフレッシュにはなるけれど体重は次第に増えていきました。

 今年の7月末のことでした。クリニックを受診した際に採血をしたら、なんとコレステロール値が正常値を超えているではありませんか。大学生の頃から高めだったので気にしなかったのですが、9月末に再度採血したところ、さらに値が上昇。これはまずいと思い、興味のあったピラティスにトライすることにしたのです。

「ピラティス」とは、ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティスが開発したエクササイズです。もともとからだが丈夫でなく、喘息やリウマチ熱など病気に悩まされたピラティス氏は、病弱な自分を鍛えることに興味を抱き、体操・ヨガなどありとあらゆるジャンルのスポーツやエクササイズを積極的に試し、自身のからだをどのように強くしたらいいかという研究を続けたといいます。第一次世界大戦の際、ドイツ人の従軍看護師として負傷した兵士のリハビリを行っていた時には、からだを自由に動かせない負傷して兵士でもベッドに寝たまま、短時間で効果的に運動不足を解消できるエクササイズを考案しました。これは、マシンピラティスの種類の一つであるベッド型の器具の基礎になったと言われています。

 第一次世界大戦後、米国に渡ったピラティス氏はニューヨークでスタジオをオープン。彼のエクササイズは、次第にアスリートやダンサーに認められるようになり、ビジネスマンや医師、音楽家や学生など多くの人に愛されるようになりました。同時に、弟子への指導も熱心に行なった結果、弟子たちが世界中でピラティスを広めることに繋がり、さらにはリハビリから、アスリートまで幅広いニーズにこたえることができるようピラティスは発展を遂げて、今に至るというわけです。

NEXT

ピラティスの様々な効果は論文として発表されている

1 2

あわせて読みたい

  • オンライン会議で気になる顎のたるみを解消 インストラクターおすすめの20秒ピラティス

    オンライン会議で気になる顎のたるみを解消 インストラクターおすすめの20秒ピラティス

    dot.

    7/20

    1日1分、意識するだけで美尻に! タレたお尻を撃退エクササイズ

    1日1分、意識するだけで美尻に! タレたお尻を撃退エクササイズ

    dot.

    11/7

  • ランニングでのケガを防ごう!これから始める人が知っておくべき注意点

    ランニングでのケガを防ごう!これから始める人が知っておくべき注意点

    tenki.jp

    1/19

    コロナ「5類」引き下げで女医が考えた コロナ禍で減少してしまった運動習慣の大切さ
    筆者の顔写真

    山本佳奈

    コロナ「5類」引き下げで女医が考えた コロナ禍で減少してしまった運動習慣の大切さ

    dot.

    2/8

  • 挫折知らずの「1分運動」で痩せる! 肩こりと腰痛にもおすすめ

    挫折知らずの「1分運動」で痩せる! 肩こりと腰痛にもおすすめ

    AERA

    1/13

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す