廃棄予定の野菜の切れ端が染料に ファッションで実現するサステナブル (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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廃棄予定の野菜の切れ端が染料に ファッションで実現するサステナブル

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石井聖子dot.#SDGs#東海の大学力
味わいのあるナチュラルカラーに心惹かれる。国内で染色が行われており、減少する染色工場を守るという目的も持つ(写真提供:豊島、以下同)

味わいのあるナチュラルカラーに心惹かれる。国内で染色が行われており、減少する染色工場を守るという目的も持つ(写真提供:豊島、以下同)

野菜や果物の切れ端などから成分を抽出し、独自の技術によって染料を製造。一つの食品から複数のカラーができる

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畑で綿花を手にする溝口さん。カンボジアで地雷原を綿花畑にするプロジェクトにも関わった

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国内自給率ほぼ0%といわれるコットン。各国の綿花栽培地を訪れて、生産者との交流も積極的に行っている

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 気候変動やさまざまな社会問題が地球規模で起こるなか、これからの時代はあらゆるジャンルで「サステナブル(持続可能な)」という視点が欠かせない。この先も持続して豊かに暮らせる社会をつくるために、どのような課題を解決していけばいいのか。愛知県名古屋市にある「豊島」は、オーガニックコットンの普及や、廃棄予定の食材を染料にしたアイテムを展開するなど、ファッション界からサステナブルを発信している商社。同社の執行役員で、営業企画室室長の溝口量久さんに話を聞いた。(※出典「東海の大学力2021」)

【写真】これが染料のもと!

●食品ロスに一石を投じる「フードテキスタイル」

 ファッションの世界は、その華やかなイメージと裏腹に、環境負荷が大きい業界だと言われる。

 1841年創業の商社「豊島」は、そんな業界において先駆的な取り組みを進めてきた。木材パルプが原料の素材「テンセル」を取り扱ったのが、今から約30年前。また、15年前に始めた、オーガニックコットンを少しずつ広く浸透させる「オーガビッツ」プロジェクトは、110余りのブランドが参加するまでになっている。

 同プロジェクトの発起人でもある溝口量久さんは、「ファッションでできることは主に二つある」と話す。

「まず、サステナブルな素材の商品を選ぶこと。そして、商品を通して社会貢献活動に参加すること。我々商社の役割は、これらを楽しみながらできる“器”を、取引先メーカーやブランドと一緒に作ることです」

 その一つが2015年スタートの「フードテキスタイル」だ。フードロスが社会問題となる中で注目を集めている。通常なら捨てられる規格外の食材やカット野菜の切れ端、コーヒーやお茶の出し殻などを、食品関連企業や農園から買い取り、染料に使用。テキスタイルのほか、衣類や小物などのオリジナル商品も展開し、人気ブランドとのコラボも行っている。

「問題が解決できるわけではありませんが、廃棄食材が生まれ変わる道を作ることで、考える機会にできればと思っています」


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