――最初に聞いたときには「え、ちょっと待ってよ」という感じでしたか?

 議員、政治家というイメージが、今も世間的には良くないと思いますけど、当時の私も怖いし、裏がありそうだし、近づかない方がいいと思っていました。官僚は辞めていいけど、なんで政治家に?「それはいやや!」と言ってました。

――「実家に帰らせていただきます!」みたいな?

 それはないですね(笑)。ただ、第一印象として「ちょっと、それはやだわ」という反応を返して」

――そこからどうやって折り合いをつけていったんですか?

 疑問に思うこと、こうなったらどうするの? 毎日質問攻めでした。徐々にというよりは、「役所に辞表を出す」と彼が覚悟を決めた瞬間に、私も覚悟を決めたと思います・

 当然だが、出馬しても必ず当選するわけではない。議員も落選すれば無職の人だ。激務とはいえ官僚の仕事であれば将来の安定は約束されている。

――将来に不安はありましたか?

 生活への心配はありました。「落ちたらいつまでやるの?」とか思いました。とにかく、子どもも2人いるし、転勤族だから私も定職を持ってたわけじゃない。「その責任は感じてるの?」「それでも政治家政治家って言うつもり?」って聞いたら、食べていかすのは責任だと思ってるからガソリンスタンドでもコンビニでも働いて、なんとか食い扶持は稼ぐからって。

――実際に最初の選挙は落選されてしまいますが、そのときは?

 6,3000票近くをもらっていて、そんなに投票用紙に名前書いてもらったんだなと思うと、1回で諦めるのは違うんじゃないかと。2回目落ちたらまた考えたとは思うんですが、今はやめたらいかんと思っています。

――ガソリンスタンドやコンビニで小川議員はバイトしたんですか?

 官僚時代の退職金が少しあったのと、民主党の公認だったので生活支援金が出て、なんとか食いつなげていました。私もパートに出ようとしたんですが、子どもを保育園に預けるとトントンになるので、ここは次の選挙に向けてサポートをした方がいいなと決めました。


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