今年の元日には5年前に一般男性と結婚していたことを発表。「結婚公表は彼女のメジャー宣言だった」と見るのは週刊誌の芸能担当記者だ。

「彼女の場合、既婚者という事実を隠していたというより、そもそも発表する場がなかった。ショックを受けるファンもそんなにはいなかったのではないかと推察しますが、とにかく今後テレビで発言していく上において、身辺整理をきっちりしておきたかったということでしょう。同時期に『オールナイトニッポン』のレギュラーも決まっていたはずなので、より等身大の存在になるために身元を開示する必要があったんでしょう」

 一方、彼女はかつて所属していたアイドルグループ「BiS」に対し、たびたび感謝の意を述べているが、これも戦略上成功していると続ける。

「BiSは全裸PVなど過激さが話題のグループでしたが、その後継グループこそ今をときめくBiSHなので、ここには便乗しておかない手はない。ファーストサマーウイカという芸名もBiS時代につけられ、現BiSHのメンバーの芸名とも世界観が非常に近い。つまり、それまではイロモノ扱いだった『元BiS』という肩書が急激にメジャー化していき、彼女のブレイク曲線と合流した。そういった意味では、時代も味方して彼女のブレイクを後押ししたと言えるのかもしれません」(同)

 TVウオッチャーの中村裕一氏は、ファーストサマーウイカの魅力を次のように分析する。

「今までありそうでなかった関西弁のヤンキー系毒舌キャラがウケてますが、一時の人気に浮かれない真面目さと、地に足のついたコメントの安定ぶり、そしてコツコツと努力を積み重ねる誠実さ、それらを総合した“抜群の信頼感”が彼女の魅力なのだと思います。また、学生時代は軽音部の部長や文化祭実行委員長を務めており、隠しきれない品の良さも兼ね備えています。さらに最近ツイッターで、女性に対して妊娠を疑うような発言について『そういった類の言葉は本人から発言が無い場合、軽々しく言わない方がいいと私は思います。それぞれの環境がありますから』と返し、デリケートなテーマに対する意識や配慮も完璧でした。このまま順調にいけば大きな知名度を獲得し地元関西に凱旋帰国、関西ローカルでMC番組を持つ日もそう遠くないでしょう。そうなると彼女の人気により拍車がかかることになりますし、気がついたら全国区のバラエティ番組も総ナメ、山田邦子以来の天下取りを狙えるポジションになっても不思議はないでしょう」

 メジャーな全国区タレントになって“最初の夏”を迎えたファーストサマーウイカは、いったいどんな活躍を見せるのか。期待して注視したい。(藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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