阪神移籍後に全盛期を迎えた金本知憲 (c)朝日新聞社
阪神移籍後に全盛期を迎えた金本知憲 (c)朝日新聞社

 かつてプロ野球界を席巻した松坂世代もすっかり現役選手は少なくなり、今シーズンもNPBでプレーするのは松坂大輔(西武)、藤川球児(阪神)、和田毅(ソフトバンク)、久保裕也(楽天)、渡辺直人(楽天)の5人となった。今年で40歳という年齢を考えると無理もないことだが、藤川はクローザーとして期待されており、松坂と和田はローテーション争いに加わっている(和田は2月生まれのため39歳)。

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 近年トレーニングの発達もあって、40歳を過ぎてからレギュラークラスとして十分な成績を残した選手も少なくない。そこで今回はそんな“中年の星”と呼ぶべき、オーバー40となる年齢で活躍を見せた選手でベストナインを選んでみた。なお、過去に守ったことがあるポジションではなく、40歳を過ぎてからそのポジションの守備についていることを条件とした。今回はセ・リーグ編だ。

投手:山本昌(中日) 23試合11勝7敗 防御率3.16(43歳)
捕手:谷繁元信(中日) 134試合88安打5本塁打32打点 打率.228(42歳)
一塁:落合博満(巨人) 106試合113安打21本塁打86打点 打率.301(43歳)
二塁:荒木雅博(中日) 85試合62安打0本塁打8打点 打率.249(40歳)
三塁:宮本慎也(ヤクルト) 136試合143安打2本塁打35打点 打率.302(41歳)
遊撃:井端弘和(巨人) 98試合63安打1本塁打19打点 打率.234(40歳)
外野:金本知憲(阪神) 144試合164安打27本塁打108打点 打率.307(40歳)
外野:山本浩二(広島) 126試合121安打27本塁打78打点 打率.276(40歳)
外野:和田一浩(中日) 142試合136安打18本塁打76打点 打率.275(41歳)
※年齢はそのシーズンの年の満年齢。所属は右の成績達成時の所属球団

 投手は古くは若林忠志(阪神)、最近では黒田博樹(広島)が40歳を過ぎてから二桁勝利をマークし、大野豊(広島)も42歳となるシーズンで最優秀防御率のタイトルを獲得しているが、一人を選ぶとなればやはり山本昌になるだろう。41歳となる2006年にはNPB史上最年長記録となるノーヒットノーランを達成。43歳のシーズンでもチームトップの11勝をマークしている。保持しているNPB最年長記録は11を数え、まさに現代のレジェンドと言える。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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