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【膀胱がん手術】専門医に聞くセカンドオピニオンをとるべきケースは?

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(イラスト/寺平京子)

(イラスト/寺平京子)

 週刊朝日ムック『手術数でわかるいい病院2020』では、全国の病院に対して独自に調査をおこない、病院から回答を得た結果をもとに、手術数の多い病院をランキングにして掲載している。病院ランキングだけでなく、治療法ごとの最新動向やセカンドオピニオンをとるべきケース、ランキングの読み方などを専門の医師に取材して掲載している。ここでは、「膀胱がん手術」の解説を紹介する。

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 ほとんどの膀胱がんは、膀胱の上皮(粘膜)ががん化して起こる。上皮の下は粘膜下層、筋層と深くなっていくが、がんの深達度(がんが組織のどこまで食い込んでいるか)と、がん自体がもつ性質が、治療法を選択する際の主な要素となる。

 筋層に届いていない「筋層非浸潤がん」の標準治療は、TUR-BT(経尿道的膀胱腫瘍切除術)と膀胱内注入療法(抗がん剤、BCG)を組み合わせる。筋層に届いている「筋層浸潤がん」と一部の悪性度の高い筋層非浸潤がんには、膀胱全摘除術+尿路変向術がおこなわれる。

 手術では、2018年にロボット手術が保険適用となった。現在は腹腔鏡と同じように全摘除にのみロボットを使用し、尿路変向術は開腹手術でおこなうケースが多いが、今後は腹腔鏡では難しいとされた尿路変向術も、ロボットでおこなう病院が増えてくるだろう。

 検査法では、蛍光物質(5-アミノレブリン酸)を用いてがん細胞を描出する光力学的診断(PDD)が、17年に保険適用になった。筋層非浸潤だが、上皮内をはうように広がる「上皮内がん」は悪性度が高く、通常の検査では見分けにくい。PDDはこの上皮内がんの見極めに有効で、TUR-BTでの切除率を上げることができる。

 19年に改訂された「膀胱癌診療ガイドライン」では、筋層浸潤がんに対する「膀胱温存療法」についての記述が、初めて掲載された。膀胱全摘除のケースでも、がんが限局している、上皮内がんの併発がないなどの適応条件を満たせば、TUR-BT+抗がん剤+放射線治療など、三つ以上の治療法を組み合わせて膀胱全摘を回避する治療法だ。実施する病院はまだ少なく、方法も各病院で異なるが、今後、注目される治療法だろう。


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