西岡剛は「名指導者」になる予感…波乱万丈の野球人生は“次”に生きる

2019/11/26 16:00

今季は独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスに所属した西岡剛 (C)朝日新聞社
今季は独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスに所属した西岡剛 (C)朝日新聞社

 西岡剛の目線は、すでに“次”へ向けられていた。

「無事トライアウトも終わりました。栃木から応援に来て頂いた方、シーズン中、何度も関西から栃木に駆けつけてくれた方、知っている顔ぶれの方がスタンドいっぱいいて嬉しかったです」

【独立リーグから復帰した選手の成績を比較 一覧表はこちら!】



 自身のインスタグラムにファンに対する感謝の言葉を綴り、それとともに、アスファルトの割れ目を突き破って生える雑草の写真を掲載した。「最大2回」との規定ができたためにトライアウト受験は今年が最後。現状、NPB復帰の可能性は低いが、それでも今後の「挑戦継続」を力強く宣言した文面であり、写真だった。

 彼が歩んできた道のりは、エリート街道であり、波乱万丈でもある。大阪桐蔭高では4番主将として甲子園に出場。2002年秋のドラフト会議でロッテから1巡目指名を受けてプロ入りすると、高卒2年目の途中から頭角を現し、3年目の2005年には盗塁王を獲得。その05年と2010年にロッテで日本一を経験したのに加え、日本代表として2006年のWBC、2008年の北京五輪に出場。2011年からはメジャーに挑戦し、2013年からは阪神の主力として活躍した。

 11月12日に行われた今年のトライアウト参加組の中でも、知名度は群を抜き、注目度の高さはナンバーワン。その日の打席では4打数ノーヒットとアピールすることはできず。そこから約2週間が経過した段階でも「NPB入り決定」の知らせは届いておらず、来季もBCリーグ・栃木でのプレー続行が濃厚だ。

 西岡はその栃木で今季、前期26試合に出場して打率.370、6本塁打、26打点、7盗塁。後期は59試合に出場して打率.339、7本塁打、41打点、7盗塁をマーク。プレーオフでも6試合で打率.300、1本塁打、5打点と活躍して、球団初の地区優勝&リーグ優勝に貢献した。そして場所は変われども、これまでと変わらぬ姿勢で野球に取り組み、若い選手たちとともに汗を流した。

NEXT

波乱万丈の野球人生

1 2

あわせて読みたい

  • 大阪桐蔭は打者だけじゃない! “絶対王者”になる前も意外と多いプロ入りの投手

    大阪桐蔭は打者だけじゃない! “絶対王者”になる前も意外と多いプロ入りの投手

    dot.

    8/21

    “異常”なほどの破壊力!「歴代最高の打線」を誇ったチームは?【パ・リーグ編】

    “異常”なほどの破壊力!「歴代最高の打線」を誇ったチームは?【パ・リーグ編】

    dot.

    5/13

  • 巨人・坂本勇人はメジャーへ挑戦すべき 日本人トップ内野手の実力示せ

    巨人・坂本勇人はメジャーへ挑戦すべき 日本人トップ内野手の実力示せ

    dot.

    5/7

    目立った“悪コスパ”助っ人 期待外れだった選手たち【ワーストナイン2022 パ・リーグ編】

    目立った“悪コスパ”助っ人 期待外れだった選手たち【ワーストナイン2022 パ・リーグ編】

    dot.

    11/10

  • ロサリオ、陽岱鋼、京田陽太…期待を大きく裏切った選手は誰だ?【ワーストナイン セ・リーグ編】

    ロサリオ、陽岱鋼、京田陽太…期待を大きく裏切った選手は誰だ?【ワーストナイン セ・リーグ編】

    dot.

    11/20

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す