日本GP決勝で鈴鹿の市街地を背景に走るF1マシン。右は4位になったアレクサンダー・アルボン (c)朝日新聞社
日本GP決勝で鈴鹿の市街地を背景に走るF1マシン。右は4位になったアレクサンダー・アルボン (c)朝日新聞社
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 台風19号の影響で土曜日のセッションが全て中止になり、日曜日に予選と決勝が行われた2019年F1日本GP。各チーム、各ドライバーにとって非常に濃密なレースとなった。金曜日のフリー走行1、フリー走行2は順調に行われたものの、土曜日はサーキット自体が完全に閉鎖された。非常に稀な出来事であるが、鈴鹿では2004年以来2回目。改めて日本が『台風の国』であることを認識させられた。

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 日曜日、チームは朝の5時から設営準備を始め、10時からの予選に臨んだ。予選ではフェラーリのセバスチャン・ベッテルが『パーフェクトラップ』を決めてポールポジションを奪い取った。2番手に同じくフェラーリのシャルル・ルクレール、2列目にはメルセデスのバルテリ・ボッタスとルイス・ハミルトン。3列目にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンが1/1000秒でも全くの同タイムで並んだ。

 ルクレールに主役の座を奪われつつあったベッテルの『パーフェクトラップ』は、流石ワールドチャンピオン4連覇を果たしたドライバーの速さと強さだった。一方、メルセデス勢は安定した速さを見せた。レッドブル・ホンダは間を空けられ、若干の不安を思わせるスピードしか示せなかった。思うように差を詰められない、思うようにマシンが決まらない。残念ながらタイム以上に2強から離された印象だった。

 決勝ではオープニングラップでフェルスタッペンとルクレールが2コーナーで接触。ホンダのエースがいきなりリタイアする波乱の幕開けとなり、サーキットからは悲鳴が上がった。アルボンは自己最高位の4位、トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーが粘りの走りで8位をもぎ取った。が、シーズン中盤に見せた『鋭い速さ』は影を潜めていた。

 3位ハミルトンと4位アルボンの差は約46秒。現役最強のドライバーと表彰台未経験のF1ルーキー。ドライバーは健闘はしたものの、まざまざと『チームとしての底力』を見せつけられた。まだレッドブルには速さが足りない。まだホンダにはパワーが足りない。現実に数字として表れてしまった。

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自ら築いた聖地に課題を突きつけられ…