悔しすぎる… 聖地・鈴鹿が暴いたホンダの厳しい現状

2019/10/16 17:00

 実際、レッドブルの車体は非常に神経質な性質で、シーズン序盤は思うような結果が残せなかった。新しいフロントウイングの投入でオーストリアとドイツで優勝したものの、サマーブレイク明けにはフェラーリの劇的な改善に対し、明らかに開発は停滞していた。ホンダPUのスペック4も期待値よりはパフォーマンスがないと言ってよいだろう。それを鈴鹿が如実に暴いてしまった。

 ホンダが築いた聖地・鈴鹿はホンダ自身に課題を課した。

 現在は第4期F1参戦という形だが、レッドブルとトロロッソへのWワークス供給で、しかも協働部分がマクラーレン時代よりかなり多い。参戦形態が全く異なるので事実上、今年からは第5期F1参戦と言ったほうが間違いないだろう。つまりは1年目ということだ。もちろん過去4年から継続しているのでノウハウもあるはずだが、結果に結びつかない。

 もちろんレースはスポーツである以上、筋書きのないドラマであり、思い通りにならないことのほうが断然に多い。フェルスタッペンもルクレールとの接触がなければ恐らく4位か5位に入り、メルセデスとの差もそれほどには開かなかっただろう。しかし、勝負事に“タラレバ”はない。アルボンも懸命に走ったが、46秒の差をつけられた。ガスリーはタイヤの消耗の関係もあったが、ルノーのダニエル・リカルドにあっさりとパスされて、17秒も差が付いた。これが現実だ。

 まだまだ、全てが足りない。

 言い訳ならいくらでもできる。今年のレギュレーション変更は、特にフロントウイング回りの空力でレッドブル陣営に不利だ。ドライバーの層も薄く、表彰台の経験があるのはフェルスタッペンとトロロッソのクビアトだけだ。チームへの細かいフィードバックが足りない部分もあるだろう。レッドブルも長年ルノーのエンジンとPUを使ってきて、ホンダは勝手が違うかもしれない。ホンダも今まで踏み込めなかった部分まで踏み込めるようになり、そのリソースの使い方に慣れていない部分もあるだろう。

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