軽井沢にある喫茶「新宿スカラ座」 伝説のオーナーはなぜ歌舞伎町を去ったのか (3/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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軽井沢にある喫茶「新宿スカラ座」 伝説のオーナーはなぜ歌舞伎町を去ったのか

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かつて歌舞伎町のシンボルだった「スカラ座」(撮影/古市智之)

かつて歌舞伎町のシンボルだった「スカラ座」(撮影/古市智之)

中軽井沢にある現在の「スカラ座」(撮影/白石義行)

中軽井沢にある現在の「スカラ座」(撮影/白石義行)

オーナーの林さん(撮影/白石義行)

オーナーの林さん(撮影/白石義行)

■コマ劇場も姿を消した

 スカラ座が閉店を決めたのは平成14年(2002年)。丸ごと店を買い取るという申し出もある中「他人にスカラ座はあげたくない」と、林さんは建物の解体を決断する。同時に歌舞伎町との決別を決めていた。

「もう歌舞伎町はコーヒーを売る場所ではなくなっていました。店を閉めた直接の原因は従業員が集まらなかったことや、大きな店を維持するのに手間がかかったことが理由です。従業員にしても、来てくれれば誰でもいいというのではなく、あの雰囲気に合わせて仕事ができる人でないと駄目なんです。店は木造でしたので、あの場所で火事を出さないためにも、経費と神経を使わなければいけない。もう少し規模が小さければ続けていたかもしれませんが、店が大きすぎました」

スカラ座の閉店後、林さんは歌舞伎町には一切足を踏み入れていない。

「普通の人が行く街ではなくなったように思いますね。食事に行きたい店があるわけでもないですし、歌舞伎町でなければ観られない映画があるわけではないのです」

 歌舞伎町のシンボルでもあったコマ劇場も平成20年(2008年)に姿を消し、人だかりが絶えなかったコマ劇場前広場も、深夜になると人もまばらになった。令和という新しい時代に入り、歌舞伎町にどんな思いがあるのか聞いてみた。

「元に戻って欲しいですね。ノスタルジーから昔に戻って欲しいと言っているのではなく、寿司屋でもキャバクラでもいいから、しっかりした理念を持ったオーナーがやっている店が増えていって、活気があって人であふれる街に戻ってほしいという思いがあります」

(取材・文/白石義行)


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