「ワインを飲むと太らない」は本当? 7種類のチーズから感染症医が力説 (2/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「ワインを飲むと太らない」は本当? 7種類のチーズから感染症医が力説

連載「ワインは毒か、それとも薬か」

このエントリーをはてなブックマークに追加
岩田健太郎dot.
岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現島根大学)卒業。神戸大学医学研究科感染治療学分野教授、神戸大学医学部附属病院感染症内科診療科長。沖縄、米国、中国などでの勤務を経て現職。専門は感染症など。微生物から派生して発酵、さらにはワインへ、というのはただの言い訳なワイン・ラバー。日本ソムリエ協会認定シニア・ワインエキスパート。共著に『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』、『ワインは毒か、薬か。』など

岩田健太郎(いわた・けんたろう)/1971年、島根県生まれ。島根医科大学(現島根大学)卒業。神戸大学医学研究科感染治療学分野教授、神戸大学医学部附属病院感染症内科診療科長。沖縄、米国、中国などでの勤務を経て現職。専門は感染症など。微生物から派生して発酵、さらにはワインへ、というのはただの言い訳なワイン・ラバー。日本ソムリエ協会認定シニア・ワインエキスパート。共著に『もやしもんと感染症屋の気になる菌辞典』、『ワインは毒か、薬か。』など

チーズはメソポタミア文明のころに誕生したといわれる。最初は搾った乳を器に入れていたら自然に発酵してできたものだったという(写真:Getty Images)

チーズはメソポタミア文明のころに誕生したといわれる。最初は搾った乳を器に入れていたら自然に発酵してできたものだったという(写真:Getty Images)

ワインは毒か、薬か。

岩田健太郎,石川雅之

9784023317741

amazonamazon.co.jp

 チーズは牛、羊、ヤギなどの動物の乳を原料とする。厳密には発酵なしで凝乳酵素(レンネット)を使って直接作るものもチーズと呼ばれるのでチーズ=発酵食品とは限らないが、基本的にはチーズは発酵食品といってよいだろう。ワインも多様だが、チーズも多様だ。日本ではチーズプロフェッショナル協会というところが、チーズを以下の7種類に分類しているそうだ。

1.フレッシュ
2.セミハード
3.ハード
4.白カビ
5.青カビ
6.シェーブル
7.ウォッシュ

 加熱したチーズはプロセスチーズ、それ以外の全てはナチュラルチーズというのだった。プロセスチーズは微生物を殺してしまっているため熟成は進まないが、そのかわり保存がきく。

 ナチュラルチーズは1のフレッシュチーズとそうでない熟成チーズ(2~7)にわけられる。フレッシュチーズは発酵時間が短い。モッツァレラやカッテージ、クリームチーズなどがここに入る。熟成チーズで、乳酸菌のみを用いた発酵を行うものは2と3のセミハード、ハードチーズに分類される。乳酸菌と白カビを使えば4(カマンベールなど)、乳酸菌と青カビを使えば5だ(ロックフォールやゴルゴンゾーラなど)。

 シェーブルはヤギの乳を使ったチーズ(バランセなど)。ウォッシュは表皮を塩水やアルコール飲料で洗ったものだ(リバロなど)。

 ここでいう「乳酸菌」とはもちろん、乳酸を作る一連の微生物の総称だ。チーズ作りの場合、Leuconostoc、Lactococcus、Lactobacillusといった複数の「乳酸菌」を単独で、あるいは複数ブレンドさせて発酵させるようだ。菌の組み合わせによってチーズの味や香りも変わってくるのだという。乳酸菌は乳内のブドウ糖を乳酸にする。その乳酸はチーズのpHを下げて雑菌の増殖を防ぎ、乳たんぱくや乳脂肪分を分解したり、乳の凝固を促進させたりする。

 pHの下がったチーズを固形物にするのはキモシンのような酵素である。酵素は動物由来のもの(レンネット)、植物由来のもの、微生物由来のもの、遺伝子工学的に作成したものといろんな種類がある。なお、ハードチーズは加熱したもので、セミハードは非加熱である。「硬さの違い」ではない。不思議ですね。ハードで有名なのがチェダーチーズ、セミハードで有名なのは、ゴーダチーズだ。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい