◆前田敦子や大島優子も成し遂げなかった偉業

 SNSでも自身のインスタで発信を続け、「女優然としすぎない」のが好感を持たれる秘訣のようだ。

「SNSの危険性について真面目に語ったり、ちゃんと自分の言葉を持ってる人として若者の間では認知されています。もう“おバカタレント”のイメージは皆無。また、意外にも毎日、自炊をしているそうなのですが、タレントがやりがちな『インスタで自炊アピール』を絶対にやりたくないとか。SNS上では女優っぽさを出さずフレンドリーなネタを発信し、アイドル感ゼロなのも彼女らしい。AKB48卒業組は正直、女優として大成しているメンバーはほとんどいません。同グループが全盛期だったころのツートップ、前田敦子(27)と大島優子(30)ですら女優としては苦戦していますよね。でも、川栄さんなら間違いなく女優として大成できる。現役のAKB48メンバーにとって、実は川栄さんが最も憧れの存在のようです」(前出のスポーツ紙記者)

 卒業から4年。いまや女優業だけでなくCMタレントとしても人気急上昇で、まさに順風満帆なセカンドキャリアを形成しつつある彼女。TVウォッチャーの中村裕一氏は、彼女の今後を次のように分析する。

「確かに彼女は今、勢いのある女優の一人であることは間違いありません。どんなジャンルの作品にも違和感なく溶け込めているのは、アイドル時代に培った度胸と適応力、そして勘の良さの賜物でしょう。かつての『おバカキャラ』もある意味“役”として演じていたのだと考えれば、女優としての成功はすでに約束されていたと言えるかもしれません。常に新しい才能が求められる映画およびドラマ界において貴重な即戦力として重宝されている彼女ですが、次の段階は代表作と言える作品との出会い。しかし、こればかりは自分一人ではどうにもならないので、今は焦らず、じっくり力を蓄えることが必要ではないでしょうか。ポテンシャルは十分にあるのですから、あとは持ち前の勝負強さを存分に発揮し、女優としての道をしっかりと切り開いて行ってほしいですね」

 この勢いのままに、いずれ川栄李奈が女優界のセンターを勝ち取るのか。期待して見届けたい。

(ライター・藤原三星)

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藤原三星

藤原三星

ドラマ評論家・芸能ウェブライター。エンタメ業界に潜伏し、独自の人脈で半歩踏み込んだ芸能記事を書き続ける。『NEWSポストセブン』『Business Journal』などでも執筆中。

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