神戸に新加入のダビド・ビジャ(写真:getty Images)
神戸に新加入のダビド・ビジャ(写真:getty Images)

 いよいよ今年もJリーグのシーズンが到来。J1は2月22日からスタートし、各々の目標に向かってひた走る長丁場の戦いが続く。昨シーズンは川崎が史上5チーム目となる連覇を果たした。そして今季は川崎が3連覇を目標に、また他チームはその牙城を崩すべく新シーズンに向けて着々と準備を進めてきた。そこで今回はJ1全クラブのオフシーズンの選手補強を査定(良い方からA・B・C・D・Eの五段階)し、3日間にわけて紹介する。

■G大阪 C

 出た選手より入って来た選手の方が人数は少ないが、韓国代表レギュラーのDFキム・ヨングォン(←広州恒大)を筆頭に、痒いところに手がとどく補強で宮本体制が強化されている。注目は矢島慎也で、ベテラン遠藤保仁と今野泰幸の負担と欠場の影響が大きかったボランチに主力を争える矢島が入ったことで、シーズンを戦う上で心強い補強となった。

 右サイドバックはオ・ジェソクがレギュラーだが、新加入の田中達也(←本)は運動量が豊富で、その位置を脅かせる実力者。クロスが武器の高尾瑠(←関西学院大)も伸びしろがある。何よりキム・ヨングォンの存在感は練習試合を見ていても圧巻で、キャプテン三浦弦太との連携が高まればJ屈指の難攻不落なセンターバックコンビになりそう。タイからJ復帰のDF青山直晃(←ムアントン)は彼らの控え以上の存在としてチームをもり立てる役割を担いそうだ。

■C大阪 E

 山口蛍、山村和也、杉本健勇というセレッソの一時代を支えた主力がクラブを去り、ロティーナ体制の1年目として不安の声も強いが、サッカーがガラリと変わるため、逆にフレッシュなメンバーの方が吸収力が高いという見方もできるだろう。杉本のいなくなった前線はシーズン20得点を目標に掲げる長身FWの都倉賢(←札幌)と屈強な新外国人のブルーノ・メンデス(←デポルティーボ マルドナド)、柿谷などをどうロティーナ監督が起用して行くか注目ポジションだ。

 奥埜博亮(←仙台)と藤田直之(←神戸)はともに戦術理解が高いタイプの万能型MFであり、新外国人レアンドロ・デサバト(←ヴァスコダガマ)とともにうまい形でロティーナ戦術にフィットすれば、前半戦から勝ち点が見込めそう。ただ、やはり新しくスタートする1年目であり、まずは残留を最低ラインとしてチームの成長を見守って行くべきだろう。

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神戸、広島の評価は?