「永遠に走らん」と思われていたカンボジアの鉄道が半分復活! それでも苛立つ理由 <下川裕治のどこへと訊かれて> (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「永遠に走らん」と思われていたカンボジアの鉄道が半分復活! それでも苛立つ理由 <下川裕治のどこへと訊かれて>

連載「どこへと訊かれて」

このエントリーをはてなブックマークに追加
下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(毎週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(毎月)、「タビノート」(毎月)

下川裕治(しもかわ・ゆうじ)/1954年生まれ。アジアや沖縄を中心に著書多数。ネット配信の連載は「クリックディープ旅」(毎週)、「たそがれ色のオデッセイ」(毎週)、「東南アジア全鉄道走破の旅」(毎月)、「タビノート」(毎月)

内部改装中のプノンペン駅。外観からはわからないが、近づくと立ち入り禁止のロープが張ってある

内部改装中のプノンペン駅。外観からはわからないが、近づくと立ち入り禁止のロープが張ってある

 さまざまな思いを抱く人々が行き交う空港や駅。バックパッカーの神様とも呼ばれる、旅行作家・下川裕治氏が、世界の空港や駅を通して見た国と人と時代。下川版「世界の空港・駅から」。第69回はカンボジアのプノンペン駅から。

*  *  *
 これがカンボジア時間というものなのだろうか。さくさくとことが運ぶとは思っていないが、いくらなんでも……。日本人の僕はそう考えてしまう。

 カンボジアの列車である。

 カンボジアの鉄道は老朽化が進み、2009年、全面運休になった。アジア開発銀行から融資を受けて修復し、2011年には復旧することになっていた。

 全面運休になったとき、カンボジア人たちは、アンコールビールを飲みながら、こういったものだった。

「これは永遠に走らんな」

 しかし融資はすでに実行されていた。なにもしないということもない気がした。

 しかし2011年になっても、列車が動きはじめたという話は、カンボジアからは聞こえてこなかった。そのうちに、僕も忘れてしまったのだが、2016年、唐突に、シアヌークビルからプノンペンまでの列車が動きはじめた。

 5年遅れたが、復活させる意識はあったのだ。

 ちょうどその頃、東南アジアの全鉄道路線を乗りつぶす……という酔狂な企画を進めていた。なぜこのタイミングで……と思ったが、動きはじめた以上、乗らざるを得ない。


トップにもどる dot.オリジナル記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい