<ど緊張とかではなかったですが、 やっぱりどこかで力が入ってて 踏ん張ってたところがあって 正直もう、アドレナリンが凄くて鮮明に 覚えてないところもあったり、、 いや、覚えてるんだけど、夢見てるみたいな ふわふわな感じで、、、>

 ほとんど同じことを、有働さんも『ウドウロク』で書いている。

<放送開始直前、七時二八分頃には、地に足がつかないと言うか、どんなに落ちつこうと思っても、心がふわふわと体を離れようとするような、まるで実感のない感じのまま、七時三十分、本番がスタートした。本番のことは、しっかりとは覚えていない。>

 有働さん、実績のあるアナウンサー。当時、32歳。すずちゃん、司会初体験。20歳。放送翌日にブログで総括するだけでも、えらいと思う。

 で、ブログの最後がとても可愛い。

<こんな経験をさせて頂けて 心から感謝です ありがとうございました!>

 で終わるのかなあ、と思うと、こう続く。

<そして、衣装もメイクも何もかも私の好みに して頂きました、、、 可愛いお洋服と可愛いヘアメイク ありがとうございました!!>

 紅白のすずちゃん、あまり笑ってないように見えた。でも、楽しめていたんだね。よかったー。

 ブログはこの後、こう終わる。

<2019年も幸せのままでいれますように 皆さまもステキな1年を>

「なつぞら」がよい朝ドラになれますように。すずちゃんもステキな1年を。(矢部万紀子

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矢部万紀子

矢部万紀子

矢部万紀子(やべまきこ)/1961年三重県生まれ/横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』。

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