■外野手


イチロー(オリックス)
秋山幸二(西武・ダイエー)
ローズ(近鉄・オリックス)
次点
稲葉篤紀(日本ハム)
内川聖一(ソフトバンク)
和田一浩(西武)

 イチローはもはや説明不要。すっかりメジャーでのプレー期間が長くなったが、オリックス時代だけでも7年連続首位打者、5年連続最多安打、3年連続MVPなどその実績は圧倒的である。

 秋山は昭和から平成にかけて1986年(昭和61年)から8年連続でベストナインに輝き、ゴールデングラブ賞にも11度輝くなど西武、ダイエーの黄金時代を築いた。若い頃の長打力がなくなってもその存在感は圧倒的で、監督としての実績も見事である。

 ローズは1996年(平成8年)の来日当時から着々とパワーアップし、シーズン40本塁打を7度記録した左のスラッガー。巨人時代の2年間も含めたNPB通算464本塁打は、歴代外国人選手トップの数字である。

 稲葉、内川、和田の3人は全員が通算2000本安打をクリアしており、実績は申し分ない。3人に共通するのがセ・パ両リーグを経験し、そのキャリアがちょうど半分ずつに分かれている点。稲葉、和田に関してはベテランになってからの凄みも印象深い。

■指名打者
ブライアント(近鉄)
次点
デストラーデ(西武)

 外国人選手が起用されることが多い指名打者。その中でもやはり強い衝撃を残したのはブライアントになるだろう。1989年(平成元年)には優勝を争う西武との天王山となるダブルヘッダーで2試合にまたがり4打数連続本塁打を放つなど49本塁打でホームラン王とMVPを獲得。その後も長く近鉄の主砲として活躍し、3度のホームラン王に輝いた。三振かホームランかというスタイルで、1993年(平成5年)には日本記録となるシーズン204三振も記録している。

 デストラーデは強打のスイッチヒッター。4年の在籍ながら3年連続ホームラン王に輝くなど西武黄金時代の中軸を担った。秋山幸二、清原和博とのクリーンアップは、プロ野球の歴史の中でも上位に入るだろう。

●プロフィール
西尾典文
1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。

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西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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