爆笑問題 (c)朝日新聞社
爆笑問題 (c)朝日新聞社

■長井秀和もライブビューイングで“復活”?

 「週刊新潮」で裏口入学疑惑が報じられ、名誉毀損で提訴中の爆笑問題・太田光(53)。1回目の口頭弁論を終えたが、裁判は長期化しそうな情勢だ。その一方で、年末が近づくにつれ、爆笑問題の漫才が見られる機会も増えてくる。普段、なかなか彼らの漫才をテレビで見られる機会は少ないが、年末年始のお笑い特番ではかならず、その1年のニュースや事件を弄り倒した、長めの漫才を披露しているからだ。

「太田さんの持ち味である毒舌トークは、普段、出演しているテレビ番組でも見ることができますが、それがロングスパンのネタの中で次々と繰り出されるので、ずっと見ていられるんです。しかも老若男女が誰でも知ってるような事件をうまくチョイスして取り入れている。年末年始の番組だとすでに忘れているニュースもありますが、それを笑いに取り込むことによって、視聴者も1年を締めくくることができる」(エンタメ雑誌の編集者)

 テレビでの活動がメインと思われがちな爆笑問題だが、実は最近、事務所が主催するライブが好調だ。2カ月に1度開催されているお笑いライブ「タイタンライブ」のチケットの売れ行きが良いだけでなく、「爆笑問題withタイタンシネマライブ」として、なんと映画館でのライブビューイングを開かれている。近頃では、ライブビューイングもチケットが取りづらい状態になっているという。

「爆笑問題ももちろんですが、タイタンも日本エレキテル連合や脳みそ夫、まんじゅう大帝国など、知名度が上がってきている芸人が徐々に増えてきています。どの芸人もひと癖もふた癖もあり、テレビでは絶対見られないようなネタばかり(笑)。もちろん他事務所の実力派芸人もゲストで出演するので、毎回チケットが取れない状態です。さらに、すでに皆さんの記憶からは薄れているかもしれませんが、『間違いない!』の決め台詞で一世を風靡した長井秀和(48)が絶好調なんだとか。正直、彼はいくつかの不祥事のせいでおそらく今後もテレビでの露出は厳しいと思いますが、その分、爆笑問題以上に強烈な毒の入ったネタを見せています。ライブのチケットが取れないので、ライブビューイングになったそうなのですが、こちらも大盛況のようです」(同)

 お笑い評論家のラリー遠田氏は、笑いライブでライブビューイングが取り入れられている現象をこう見ている。

「基本的にお笑いは生で見るほうが面白い。また、お笑い芸人も目の前の観客を笑わせることが自分たちの本業だと考えているので、リアクションが肌で感じられるライブを好む傾向にあります。しかし、お笑いライブには致命的な欠点がある。それは、会場の規模がある程度狭い範囲に限られてしまうということ。音楽のライブならば、数万人規模のライブも成り立ちますが、お笑いの場合、会場が広いと細かい動きや表情が伝わりづらく、舞台までの距離によって声が聞こえるタイミングが変わるので、笑う間合いがズレて笑いづらくなってしまう。だから、通常、お笑いライブでは、どんなに人気のある芸人でも、最大で千人前後の規模の会場でしかライブが行われない。人気のある芸人の場合、チケットの需要に対し、供給が追いつかない状態なんです。これを解決するためにライブビューイングが活用され始めたんですが、いち早く取り入れたのが爆笑問題の所属するタイタンでした」

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千鳥や東京03、ナイツも続々と参入