・DeNAおすすめ指名選手


1位:松本航(日本体育大・投手)
2位:栗林良吏(名城大・投手)
3位:中川圭太(東洋大・二塁手)
4位:小幡竜平(延岡学園・遊撃手)
5位:益子京右(青藍泰斗・捕手)

 現在の先発陣は東、今永、浜口遥大、石田健大とサウスポー偏重であり、本格派らしい右投手は若手を見ても不足している。そんなチーム事情もあって、真っ先に狙いたい先発候補として松本の名前を挙げた。10月14日の対筑波大戦でリーグ戦通算30勝に到達した右腕で、安定感は間違いなく今年の大学生でナンバーワン。もともとはまとまりのあるタイプの右腕だったが、年々着実にスピードアップしており、150キロをマークすることも珍しくない。さらに、コントロールが良いだけでなく、1試合を通じての組み立てがしっかりできるところも大きな長所だ。下半身の強さが際立ち、肩や肘に負担の少ないフォームで投げられるのも頼もしい限りである。大学日本代表でもエース格として活躍しており、1年目からローテーションに入る力は十分に持っているだろう。

 2位でも残っていれば、右の本格派である栗林を狙いたい。松本と共通しているのは下級生のころから成績を残し続けているというところ。地方ではレベルの高い愛知大学リーグで通算30勝をマークしている。持ち味はコンスタントに140キロ台後半をマークするストレート。少し重心の上下動はあるものの、躍動感溢れるフォームで数字に見合う威力があり、スライダー、フォークのキレも申し分ない。下級生の頃から大学日本代表にも選ばれた実績もある。安定感は松本ほどのものはないが、ある程度早い段階から戦力として期待できるだろう。

 一方、野手でまず手薄なのは二遊間と右打者だ。FAで大和を獲得し、若手の右打者では細川成也がいるが、全体的に不足している感は否めない。両方を補える選手として推したいのが中川だ。東洋大で1年春から不動のレギュラーとして活躍している右打者で、3年春から3季連続でベストナインにも輝いている。バランスの良いスイングとリストの強さが持ち味で、右方向にも強い打球を放つバッティングが光る。下級生の頃は指名打者かファーストでの出場が多かったが、昨年からはセカンドに定着して安定した守備も見せている。今年は少し調子が上がっていないが、それでもある程度の成績は残しており、総合力では大学球界屈指の内野手と言えるだろう。

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