安藤サクラ (c)朝日新聞社
安藤サクラ (c)朝日新聞社

 99作目となるNHK連続テレビ小説「まんぷく」が10月1日からスタートする。戦前の大阪を舞台に「チキンラーメン」や「カップヌードル」を生み出した日清食品創業者夫婦の安藤百福さんと妻の仁子さんの半生をモデルにした物語だ。

 ヒロイン・今井福子役を安藤サクラ(32)、夫・立花萬平役は長谷川博己(41)、ヒロイン夫婦を助ける若き弁護士役に菅田将暉(25)といった実力派が顔を揃えた。脚本は「海猿」や「HERO」、NHK大河ドラマ「龍馬伝」などのヒット作を手掛けた福田靖氏が担当する。

 9月に行われた記者会見で、安藤は「朝ドラのヒロインは地獄と聞いていたが、こんなにハッピーでいいのかしら」と笑顔を見せたが、「何度もNHKのオーディションに落選しながら、やっと手に入れた悲願のヒロイン。役に懸ける思いは相当なもの」(スポーツ紙記者)だという。
 
 安藤といえば、2015年には日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞し、今年はリリー・フランキーとW主演した映画『万引き家族』が第71回カンヌ国際映画祭にてコンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞するなど、国際的にも高い評価を得ている。

「安藤は撮影現場の大阪に、昨年6月に出産した第1子の長女を連れて赴任しています。撮影中は安藤のためにスタジオ近くに設けられた“託児所”や、母親の安藤和津に娘を預けて奮闘していますよ」(同記者)

 撮影現場に“託児所”ができるのも“初”だが、「まんぷく」では初物づくしばかりだという。

「朝ドラヒロインが子持ちのママからスタートするのも初、さらにママの女優がヒロインになるのも初、ナレーションは芦田愛菜(14)が務めますが、朝ドラでの全編を通したナレーションでは最年少。さらに大阪制作の場合、撮影が月~金で行われるため、その期間は通常ホテル住まいになるのですが、安藤は子連れでの赴任とあって今回はマンション住まい。NHKとしても、女性が仕事を育児を両立できる環境づくりを優先したそうで、いろんな意味で前例がない現場になっています。朝ドラの現場はとにかくハードですが、今回は撮影当初から、過酷ながらアットホームな雰囲気です」(テレビ誌ライター)

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安藤の安定感が見どころ