街中での撮影するときの「不安感」は写真週刊誌のせい!? プロが語るその理由とは (2/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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街中での撮影するときの「不安感」は写真週刊誌のせい!? プロが語るその理由とは

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吉川明子dot.#アサヒカメラ
写真左から。大西みつぐさん(写真家)、塚崎秀雄さん(東京カメラ部代表取締役)、三平聡史さん(みずほ中央法律事務所代表弁護士)、佐々木広人(アサヒカメラ編集長)※撮影/小原雄輝(写真部)

写真左から。大西みつぐさん(写真家)、塚崎秀雄さん(東京カメラ部代表取締役)、三平聡史さん(みずほ中央法律事務所代表弁護士)、佐々木広人(アサヒカメラ編集長)※撮影/小原雄輝(写真部)

「盗撮」の定義と肖像権侵害について(協力/三平聡史弁護士、図版作成/アサヒカメラ編集部)

「盗撮」の定義と肖像権侵害について(協力/三平聡史弁護士、図版作成/アサヒカメラ編集部)

三平 下着の露出がなくても、迷惑防止条例違反として認定されたんです。最高裁判決ということで、影響力も大きいでしょう。

大西 迷惑防止条例には<人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせる>という一文がありますが、撮られた人が羞恥心を覚えるかどうかは誰が判断するんでしょうか?

三平 裁判官です。でも、衣服で隠れていてもわいせつ目的なのか、羞恥心を覚えさせる写真なのか、なんて極めてあいまいで明確な基準がありません。刑事では犯罪になるかどうかが決まるので、本来、あいまいな基準はあってはならないことです。

大西 盗撮が故意かどうか、ということについてですが、撮り手の感覚は瞬時のものだから、それをどう意味づけるかは非常に難しいと思うんです。反射的に撮りますから。たとえばこの背中に夏の日差しを感じて撮っただけで、肌をしげしげと見たかったという気持ちはないかもしれない。それでも盗撮と言われてしまうのは、このご時世だから仕方がないのでしょうか。

佐々木 本人に気づかれずに撮影する「盗撮」について、みなさんはどうお考えでしょうか?

大西 1970年代、僕が当時住んでいた団地のベランダから、向かいのベランダに立つ女性を撮ったことがあります。これがその写真です。

佐々木 顔にパックをしたままベランダに立っているんですね。いい雰囲気です。

大西 人の家をのぞき見したわけじゃないけど、僕は彼女に気づかれないように隠れて撮ったから、「盗撮」ということになるでしょうね。僕は肌着姿が面白かったわけでもなく、あの当時にパックをしている女性を珍しいと思ってシャッターを切ったんです。

三平 迷惑防止条例違反でなければ違法性はないと言いましたが、場合によっては肖像権侵害やプライバシー侵害に問われることもあります。でも、この場合は人目につくベランダに立っていますが、今みたいに誰もがカメラを持っているわけではないから、自分が写真を撮られるなんて予想していなかったでしょうね。



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