コロンビア戦で決勝点を奪った大迫勇也 (撮影・六川則夫)
コロンビア戦で決勝点を奪った大迫勇也 (撮影・六川則夫)

 6月19日、現地時間の午後3時(日本時間21時)、ロシア・ワールドカップ(W杯)グループHの第1戦が行われ、日本はコロンビアと対戦。前半開始早々の6分に香川真司のPKで先制点を奪うと、一度は同点に追いつかれたものの後半28分に大迫勇也が決勝点を奪い、10年南ア大会以来8年ぶりに初戦での勝利(2-1)を収めた。

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 西野朗監督にとってW杯初勝利であり、初戦で勝点3を獲得したことで、日本は8年ぶりの決勝トーナメント進出に大きく前進した。

 西野監督がピッチに送り出したスタメンはほぼ予想通り。意外だったのはCBに昌子源を起用したことだ。彼がカバーする左サイドには高速アタッカーのファン・クアドラードがいる。左SB長友佑都をフォローしつつ、スピードと体幹の強さを買われての起用だと思われる。

 試合の趨勢は開始3分で決まった。味方クリアをミドルサードで拾った香川がワンタッチで前に送る。これをダビンソン・サンチェスと競った大迫がマイボールにして突進。大迫のシュートはGKのダビド・オスピナにブロックされたものの、こぼれ球を香川がワンタッチシュート。これがカルロス・サンチェスのハンドを誘発してPKを獲得すると同時に、サンチェスのハンドは故意と判定され一発退場となった。

 残り87分を10人で戦わなければならないコロンビア。午後3時キックオフの試合は気温28度、湿度30%と、条件は両チームとも同じとはいえ1人少ないハンディは消耗度も違う。早くも前半20分あたりから、両チームともマイボールの時は攻め急がずにスローダウンして体力の温存を図った。

 日本にとって惜しかったのは前半15分に香川のカットインからフリーの乾貴士につないだシーン。乾は力んだのかミートできずシュートはボテボテでゴールラインを割った。

 パラグアイ戦で躍動した2人だが、香川は2度目のW杯であり初ゴールを決めたことで、その後も落ち着いてボールを引き出し、後半9分には大迫への縦パスで惜しいシュートを演出した。

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果敢なドリブル突破を狙った乾貴士