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崖っぷち名古屋グランパス、理想から程遠い現実【河治良幸】

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今年1月に開かれた新体制発表会では笑顔だった風間八宏監督(中央) (c)朝日新聞社

今年1月に開かれた新体制発表会では笑顔だった風間八宏監督(中央) (c)朝日新聞社

 第14節を消化したJ1リーグ。昇格組の名古屋グランパスは勝ち点9で最下位に沈んでいる。しかも、ガンバ大阪、ジュビロ磐田を相手に開幕2連勝、第3節で湘南に引き分け勝ち点7を獲得してから2つの引き分けを挟んでの9連敗。フロントや風間八宏監督に対する周囲の批判的な声も強まっている。

 J2からプレーオフで勝ち上がったクラブだ。高額の資金で元ブラジル代表FWのジョーを獲得したとはいえ、厳しい戦いになることは戦前から予想できた。それにしても、ここまでリーグ最多の27失点を喫しながら、1試合平均1得点を下回る12得点しか挙げられていないことは問題だ。途中、攻撃の中心を担うガブリエル・シャビエルを怪我で欠いたことが不調の要因とされたが、彼が復帰した第9節からも6試合で4得点と増えていない。

 しかも、ここまで名古屋が記録した12得点の50%にあたる6得点はセットプレーから決めており、さらに相手ディフェンスの処理ミスと事故的な転倒から決めた2つのゴールを除けば、流れから4得点しか決めていない。そのうちの3得点をFWのジョーが挙げており、自分たちがボールを持つ局面では新加入のエースに合わせる形からしかほぼ得点が生まれていない状況だ。

 さらにデータを見ると、14試合のうちシュート数が相手を上回ったのは4試合のみ。第10節の清水エスパルス戦ではシュート数が11本と6本で相手を上回りながら1-3で敗れており、効果的にチャンスを作れていない試合が多いことは数字にも表れている。

 もう1つ気になるのは先に失点した試合が10回あり、そのうちの9回は前半に失点していることだ。ボール保持率が相手を上回った試合は10回あったが、7試合は前半に先制された試合で記録しており、唯一60%を超えた鹿島アントラーズ戦は前半10分に失点しており、中盤で主導権を握るというよりは堅守速攻の形を取られていたにすぎない。

 J2で通用したものがJ1では通用しない、いわゆる“J1の壁”に当たっているという見方もあるかもしれないが、前節は同じく昇格組のV・ファーレン長崎に0-3で完敗した。前半3分に左サイドを突かれて失点すると、ボールを保持するものの長崎の守備を崩せず、逆に中途半端なボールロストから危険なカウンターを受ける悪循環に陥り、後半に2失点を重ねた。



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