お酒で入院、酩酊していた山口達也 専門医が語る依存症の恐さとは? (2/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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お酒で入院、酩酊していた山口達也 専門医が語る依存症の恐さとは?

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(※写真はイメージ)

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(WHOによる診断ガイドライン(ICD-10)を編集部で改変)

(WHOによる診断ガイドライン(ICD-10)を編集部で改変)

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 東京都に住む、Aさん(39歳)は、23歳でテレビ番組の制作会社にADとして就職し、元々付き合いで飲む程度だった酒量が仕事のストレスや不規則な生活から増えた。プロデューサーになった35歳のころから、酒量は更に増えた。2年前、仕事中に突然吐血し、総合病院に運び込まれ、そのまま入院。肝硬変からくる食道静脈瘤破裂だった。治療した医師は、アルコールが病気の原因と考え、治療後に、アルコール依存症の専門病院である久里浜医療センターを紹介。Aさんはそこでアルコール依存症と診断された。

 アルコール依存症とは、長い間大量に飲酒を続けることで脳に異常が起こり、自分で飲むことをやめられなくなってしまう病気だ。

「アルコール依存症は、以前は中年男性の病気とされていましたが、近年は社会環境や生活習慣の変化により高齢者や女性の患者が増え、うちを訪れる患者さんの約半数を占めています」

 久里浜医療センター院長の樋口進医師はそう話す。

 アルコール依存症の治療は「断酒」、つまり一生お酒を飲まないことが基本となる。そのためには患者本人の意志が何よりも重要で、その意志を継続させるために心理社会的治療と薬物療法を併用して行う。

 心理社会的治療は、大きく三つ。一つめは教育だ。アルコール依存症の特徴は、本人が自分はアルコールに依存しているという事実を認められないことにある。そのため、まずは、アルコール依存症という病気を理解し、自分が依存症であることを把握させる。二つめは患者たちを集めて行う認知行動療法。なぜ入院するに至ったのか、立ち直るためにはどうしたらいいのかを本人に考えてもらい、患者同士意見を出し合う。三つめは個々に対するカウンセリングだ。この三つを繰り返し、患者自身に断酒を決断させ、実行させる。

 心理社会的治療は症状の重症度によって「入院」、または、「外来」のいずれかで行う。Aさんの場合は食道静脈瘤破裂の治療で断酒できていたため、外来で通院しながら、日常生活を送るための認知行動療法、カウンセリングなどの治療を受けた。



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