■山崎康晃(DeNA)

「ハマの小さな大魔神」として球界を代表するクローザーとなった山崎も、“ハズレ”を“アタリ”に変えた一人だ。亜細亜大で急成長した右腕で、14年の秋のドラフトで有原航平に4球団(日本ハム、DeNA、広島、阪神)が競合し、2回目の入札でDeNAと阪神の一騎打ちを経て横浜の地に降り立った。山崎、有原以外の同年のドラフト1位入団は、岡本和真巨人)、横山雄哉(阪神)、野間峻祥(広島)、野村亮介(中日)、竹下真吾(ヤクルト)、松本裕樹(ソフトバンク)、山崎福也(オリックス)、中村奨吾(ロッテ)、高橋光成(西武)、安樂智大(楽天)という面々。プロ入り3年間で185試合に登板して96セーブ、防御率2.35の成績を残した山崎が現状、同年の“ドライチ”の中での出世頭と言って間違いない。

■濱口遥大(DeNA)

 昨季2ケタ勝利(10勝6敗、防御率3.57)を挙げた濱口は“外れ外れの1位”でプロ入りした。神奈川大で大型左腕として注目を集めていたが、当時の評価は「活躍は数年後」との声が多く、実際に16年秋のドラフトでは、1回目の入札で田中正義に5球団(ソフトバンク、ロッテ、巨人、日本ハム、広島)、柳裕也に2球団(中日、DeNA)が競合し、さらに2回目の入札で佐々木千隼に5球団(ロッテ、DeNA、巨人、日本ハム、広島)が集中した結果、濱口は3回目の入札でDeNA入りした。だが、蓋を開けてみれば田中(ソフトバンク/1軍未登板)、柳(中日/1勝4敗、防御率4.47)、佐々木(ロッテ/4勝7敗、防御率4.22)を凌ぐ活躍を披露。まだプロ1年だが、同期のライバルたちを一歩リードした。