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西武が黄金期のエキスを注入…異例な練習メニューの“意味”

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喜瀬雅則dot.
キャンプで練習に励む西武投手陣 (c)朝日新聞社

キャンプで練習に励む西武投手陣 (c)朝日新聞社

 攻守にソツのない緻密な野球で1980年代から90年代にかけ、計13度のリーグ優勝を果たしている西武にとって、直近の優勝は10年前の2008年。長らく遠ざかっている覇権奪回へ向け、かつての黄金期を知る指揮官が随所にそのエキスを注入している。

 宮崎・南郷から高知・春野へ移動しての第2次キャンプ2日目、2月21日のことだった。練習スケジュールに何とも見慣れないメニューが組み込まれていた。

「サード牽制」

 プロ野球で投手が三塁にけん制球を投げる場面はめったに見られない。悪送球なら即失点につながるリスクがある。かつては走者一、三塁のとき、一塁走者をおびき出すために三塁へ偽投後、素早くターンして一塁へけん制するケースはあったが、これも2014年から野球規則で禁止された。

 左投手にとって、背中側にあたる三塁へのけん制球は体のターンが必要になるため、悪送球の恐れが右投手よりさらに高い。三塁に走者がいるときには投球の間合いを変えたり、クイックモーションを取ったりすることで三塁走者を“けん制”するのだ。

 2016年から本塁での衝突防止のために「コリジョンルール」が導入された。走者の進路をふさぐ形で捕手がブロックすることがなくなり、セーフティースクイズや、バットにボールが当たった瞬間に走者がスタートを切る「ゴロ・ゴー」など、三塁ランナーが大きなリードを取り、そこから勢いよくスタートを切るような作戦が増えている。

 そうした相手走者の「思い切り」をくじくためにも、やはり“けん制”が必要だという辻発彦監督の判断から、異例とも言える三塁けん制練習が行われることになったのだ。

 全投手がメイングラウンドに集まり、三塁けん制に取り組んだ。左投手の場合、まず三塁手が守備位置からベースに入る動きを起こしたのに合わせて一塁手がサインを送る。それを見た投手がターンをして、三塁に投げる。プレーの一連のタイミングを何度も丁寧に確認した。

「ミスは絶対に許されない、デリケートなプレーです。年に一回、あるかないかでしょうけど、左投手のときに(相手のセーフティースクイズなどが)結構出ているんですよね。そういったことを踏まえて、練習をちゃんとやっておこうというチームの方針です」



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