――なるほど。そこから順調にスターへの階段を登り始めたんですね。
いや、やっぱり先輩方から「あいつらは手数だけだからなあ」とか言われて、劇場では肩身が狭かったですね。若手で、先輩が売れていないのに自分たちはテレビに出ているわけですから。
そんな誰も話しかけてこない状況の中、声をかけてきたのが、ロザンの菅さんでした。
「どうやって漫才作ってんの?」って。そのとき「ぞくっ」としたのを覚えています。「やばい、手口がばれる。この先、あまり長くないな」って。でも今思えば、話しかけてもらって嬉しかったんでしょうね。先輩のことはもともと好きでしたし、いろいろ言われて寂しかったんです。それで菅さんに救われて、ついていったらめちゃくちゃ怖い人だった(笑)
――芸人から出発して様々な職業をもつ働き方をする西野さんから見て、政府の働き方改革、副業推進はどう思われますか?
「あー、なんかやたらと言っていますよね。それよりも前にやらなければいけないことがありますよ。まず、トップに立つ人が圧倒的にかっこよくならないといけないということです。そうしないと人は動かないんですよ。