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【日本シリーズ観戦記】ソフトバンク、DeNAを圧倒したDH制の“選手起用”

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喜瀬雅則dot.
ソフトバンク・デスパイネ (c)朝日新聞社

ソフトバンク・デスパイネ (c)朝日新聞社

 レギュラーシーズンの戦いでセ、パ両リーグにおける最大の違いは「DH制」の有無だろう。それは野手9人で戦うパ・リーグと、野手8人で戦うセ・リーグという“前提条件の違い”であり、チーム編成や試合での戦略面などあらゆる局面でのセ・パの違いとなって現れてくる。

 シリーズ開幕戦での10‐1での大勝に続き、第2戦も4‐3の逆転勝利を収めたソフトバンク。一方、敵地・福岡で強力打線が本領を発揮できず、連敗を喫したDeNA。その明暗を分けた大きな要因はDH制であり、それに伴って生じた選手起用の違いにあった。

 ソフトバンクのDHは、シリーズ2試合でいずれもアルフレド・デスパイネが務めた。本塁打と打点でパの2冠王。守備と走塁は並以下と言わざるを得ない31歳の助っ人だが、打でのアドバンテージは大きい。DHという役割に特化した存在とも言える。第1戦、第2戦ともに1番の柳田悠岐がヒットを放って出塁、2番の今宮健太が送りバントを決め、1死二塁の場面から、3番デスパイネがタイムリー。この3人の攻撃パターンで2試合とも1回に先制点を奪うことに成功しているのだ。

 一方のDeNA。第1戦のDHは8番に入った乙坂智だった。プロ6年目の23歳は通算本塁打7本。シュアな打撃が持ち味とはいえ、長打力の脅威は全くない。第2戦でDHに入った細川成也は高卒ルーキーの19歳。第1戦の9回、代打で中前打を放ち、高卒新人野手として史上初の「日本シリーズ初打席初安打」をマーク。ただ、台頭著しい若き力を起用したとはいえ、こちらも相手に脅威を与えるほどの格も実力も残念ながら現時点では伴っていない。好調な選手を状況に応じてDHに当てはめたに過ぎない起用法だ。

 シリーズでの2試合で、ソフトバンクのDH・デスパイネは4安打3打点。DeNAは乙坂、細川のDH2人で計1安打2三振。打点もない。第2戦でも、1点を追う2回1死一、二塁で細川が空振り三振、9回1死二塁では乙坂が空振り三振。DeNAに限っては、DH制が全く機能していない。ただそれは、ソフトバンクのようにDHに特化した選手が不在である影響がかなり大きいと言える。


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