ところが、復活には大きな壁が立ちはだかっているという。先述のとおり、民主くんは民進党から憲政記念館に寄贈された。一方、立憲民主党は民進党とは別組織で、立憲民主党に民主くんを保有する権利がない。同館の担当者も「一度寄贈された資料を、第三者に譲渡した前例はない」という。立憲民主党から民主くんを譲渡してほしいとの依頼も「現在のところありません」(同)と話している。

 枝野氏は、新党結成の記者会見で同党の未来を「厳しいなかでの船出」と語った。野党再編の荒波の中で、立憲民主党の政治家たちは高度な「政治力」と「交渉力」が求められるが、はたして民主くんの奪還作戦は成功するのか。(AERA dot.編集部・西岡千史)