引退前の民主くん。枝野氏(左)との息もピッタリだった (c)朝日新聞社
引退前の民主くん。枝野氏(左)との息もピッタリだった (c)朝日新聞社
リッケンバッカー製のギターをかついで復活した「立憲民主くん」(写真はTwitterより)
リッケンバッカー製のギターをかついで復活した「立憲民主くん」(写真はTwitterより)

 民進党の枝野幸男代表代行が2日、新党「立憲民主党」の設立を発表した。希望の党に続く新党結成で、10月22日の総選挙を前に野党再編の動きが加速している。

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 そのなかで、旧民主党時代に活躍した伝説のゆるキャラ「民主くん」が、「立憲民主くん」と名前を変えてツイッターで2日に復活。民主くんファンが歓喜に湧いている。

 民主くんは2007年、旧民主党の同志の発案で誕生。09年にツイッターを始めると、不人気政党を自虐的につづる投稿が人気を集めた。15年8月には、ゆるキャラグランプリに出場して1747体中142位と上位8%に入り、低迷する党勢をよそに大健闘したこともある。

 ところが、旧民主党が維新の党と合流する際に党名が「民進党」に変更されると、綱領やロゴも一新。民主くんはあえなく“解雇”されてしまった。

 当時、民主くんは「ボクは月見草です。一生陰ながらでも、新党を応援する月見草なんです」との言葉を残し、惜しまれつつ引退。民主くんの等身大のぬいぐるみは、憲政の歴史や、憲政功労者に関係する資料を展示する「憲政記念館」(東京都千代田区)に“再就職”という名目で寄贈された。

 今回、悲しい歴史を経てネット上で復活した「立憲民主くん」は、「立憲」の文字にシャレをかけたのか、ビートルズが愛用したことで知られるリッケンバッカー製のギターを持って登場。党非公認とのことだが、フォロワー数は早くも4千人を超えている(3日現在)。

 発言もファンを喜ばせている。「立憲民主党から公認もらってんの?」と質問を受けた立憲民主くんは、

「こ、公認って、いくら貢いだらいただけるんですか。ってそれは #希望の党」

 と回答。公認候補者となる条件に資金の提供を求めた希望の党を強烈に皮肉った。小池百合子東京都知事にやられてばっかりの民進党の政治家とは違い、抜群のコメント力は健在だ。

 今後の注目は、憲政記念館に鎮座する“実物”の民主くんの封印が、いつ解き放たれるかだ。

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