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『キングオブコント』優勝芸人でも売れないバラエティの壁とは?

連載「道理で笑える ラリー遠田」

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『キングオブコント2017』の決勝進出が決まったアンガールズ

『キングオブコント2017』の決勝進出が決まったアンガールズ

 東京・赤坂BLITZにて、コント日本一を決める大会『キングオブコント2017』の決勝進出者10組が9月8日、発表された。決勝戦は10月1日にTBS系全国ネットで放送される。

 現在のお笑い界における『キングオブコント』は、漫才の大会『M-1グランプリ』、ピン芸の大会『R-1ぐらんぷり』と並んで注目度の高いイベントだ。決勝戦の模様はゴールデン特番として放送され、優勝者はその後もほかのバラエティ番組などに呼ばれて活躍することが多い。

 ただ、『M-1』『R-1』に比べると、『キングオブコント』では激戦を勝ち抜いた優勝者がその後にテレビで今ひとつ活躍できないケースの方が目立つ。過去9回の優勝者の中で、優勝前にテレビタレントとしてそれなりの地位にあったロバートを除くと、優勝後も長くテレビに出続けているのは、バイきんぐの小峠英二だけだ。漫才師やピン芸人に比べると、コント芸人は優勝後に次のステップに進めずに苦労することの方が多い。なぜそんな違いがあるのだろうか。

 ひとつ言えるのは、これは近年に入ってからの現象であるということだ。ひと昔前のテレビでは、もっと多くのコント番組があった。複数の芸人やタレントが集まって、コントを演じるということが当たり前のように行われていた。テレビでコントをやるのが芸人である、というイメージすらあったのではないかと思う。萩本欽一、ザ・ドリフターズはもちろん、80~90年代に活躍したビートたけし、明石家さんま、とんねるず、ウッチャンナンチャン、ダウンタウンといった面々は、いずれもコント番組で人気を博してきた。

 しかし、今は違う。コント番組が減り、芸人が出るバラエティ番組の主流は「トーク系」と「リアクション系」になった。芸人に求められるのは、スタジオでひな壇に座り、MCの振りに乗って当意即妙な受け答えをするトークの能力。または、ロケで体を張った挑戦をしたり、ドッキリに引っかかって無様なところを見せたりする、いわゆるリアクション芸の能力。現在のテレビで若手芸人に求められていることは、ほとんどこの2つに集約される。


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