古賀茂明「グアムへの北朝鮮ミサイル迎撃すれば、戦争状態 日米安保に殺される日本」

連載「政官財の罪と罰」

政官財の罪と罰

ドナルド・トランプ

2017/08/14 07:00

 それでも、そんな声に耳を貸して、日本が攻撃されてもいないのにアメリカと一緒に戦争に参加するという暴挙は絶対に認めてはならない。そして、右翼やタカ派からの誹謗中傷を怖れてはいけない。米国を助けるために日本人が死んでもよいという考え方には、断固として反対するべきだ。

 では、今やるべきことは何か?。

 まず、米国、韓国、中国、北朝鮮に対して、「日本は、自国が攻撃されない限り、北朝鮮や他の国を攻撃することはしない。米国の要請を受けても同じだ。日本が攻撃されない限り、米国や他国の軍隊に日本の基地を使わせることはしない」という立場を明確に伝えるのが一番重要だ。これにより、北朝鮮が日本を攻撃する理由はなくなる。

 アメリカが、「ふざけるな。だったら日米安保は廃棄だ」と言ってきてもひるむ必要はない。「冷静に話し合おう」と言えばよい。そもそも考えてみれば、集団的自衛権は、つい3年前までは、「憲法違反」だったのだ。米国もそれを前提に動いてきた。今は、その違憲行為が堂々と行われようとしている。それを止めるのに、どうしてためらう必要があるのか。

 トランプ政権は「アメリカ・ファースト」を掲げ、これまでの常識を覆すような言動を続けている。トランプ政権誕生が決まった昨年末の時点で、日本人は、立ち止まって冷静に考え直してみるべきだった。しかし、安倍政権は、何も考えずに、従来の日米関係の延長線上で行動している。そして、今や、トランプ政権とともに戦争を始めるかもしれないというのっぴきならないところに追い込まれているのだ。

 今は、もう一度冷静に日米関係を根本から考え直す最後のチャンスだ。戦争になって初めて気づいたというのでは手遅れなのだから。

古賀茂明

古賀茂明

古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『官邸の暴走』(角川新書)など

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