女子ゴルフ界で圧倒的な人気を誇るイ・ボミ（写真：Getty Images）

天真爛漫な笑顔を振りまくイ・ボミ（写真：Getty Images）

　現在の国内女子ツアーで人気No.1は誰かと問われれば、多くのゴルフ関係者やファンがイ・ボミ（韓）の名前を挙げるのではないだろうか。これまでも、韓国をはじめ数多くの外国籍ゴルファーがツアーでプレーしており、中にはイのように賞金女王に輝いたプロもいたが、イ・ボミほどの人気を誇ったことはなかった。

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では、なぜ彼女はここまで人気なのか？

　その秘密はもちろん、イ・ボミの実力にある。2016年のツアーで5勝し、トップ10入りは21回。そして体調を崩した全米オープンを除いて予選落ちせず（棄権を除く）、抜群の安定感を見せた。結果として1億7,580万円強の賞金を稼ぎ出し、2年連続で賞金女王に。単独2位が2回、2位タイが3回の合計5試合あったのだから、頭が上がらない。

　また部門別ランキングでも、イ・ボミの強さは際立っていた。メルセデス・ランキング、平均ストローク、パーオン率、パーセーブ率、リカバリー率でトップとなり、賞金女王を含め2年連続で6冠達成。さらに「年間で最も印象に残り、技術的にも記録的にも残る、プロが成せる究極の一打」に送られるメディア賞「ベストショット」部門も受賞し、コース上ではこれ以上ない成績を収めた。

　そして、日本人の女子プロ以上に注目されるもう一つの理由が、彼女のキャラクターだ。ツアー会場では、多くのギャラリーがイ・ボミを取り囲むが、その数はツアートップと言って間違いないだろう。それは、彼女の可愛らしいルックスも要因だろうが、ファンへの対応などが多くの人々を惹きつけている。

　コースでファンに声を掛けられれば律儀に会釈し、サインを求められれば一人ひとり丁寧に対応。メディアへの受け答えも同様だ。プロアスリートなのだから当たり前、と言われればそれまでだが、こうしたことを常に実践できるかといえば、なかなか難しい。

　また、他の韓国籍選手もそうだが、異国の日本で流暢な日本語を話すことも人気を後押ししているのだろう。若者を中心に大人気の画像投稿サイト「Instagram」のフォロワー数は、2017年1月現在で約9万5千、他の国内女子プロの中では群を抜く数。彼女のオフショットが中心の投稿には、多くの「いいね！」がつき、その人気はもはやアイドル級だ。

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