いざ列車が発進すると、その動き出しは実にスムーズで、そして静かだ。日比谷線はカーブが連続する狭小な“悪路”として知られるが、13000系は曲がり角にさしかかっても、「キイィ~」という音を立てることなく静かに進んで行く。乗り心地も快適で、立っていても遠心力をあまり感じることがない。その後現行の03系に乗ってしまうとその違いは雲泥の差で、約30年という時の進化を体感することができた。

 13000系の先行特別運行は25日まで、南千住~霞ケ関の間を1編成1往復のみ運行する。行きは南千住駅を午前9時16分に発車し、霞ケ関駅に9時42分に到着する。帰りは霞ケ関駅を9時53分に発車し、10時19分に南千住駅に到着し、そのまま千住車両基地へと回送される。興味のある人はいち早く乗車体験してみるのはいかがだろうか。(ライター・河嶌太郎)

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