老眼が始まる時期と関係が? 突然、首や肩、腕が痛くなる“神経根症” 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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老眼が始まる時期と関係が? 突然、首や肩、腕が痛くなる“神経根症”

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首や腕のしびれや痛みは生活の見直しで改善可能だという(※イメージ写真)

首や腕のしびれや痛みは生活の見直しで改善可能だという(※イメージ写真)

「ひじが痛い」「手術を勧められた」。整形外科の患者によくある悩みを、部位ごとに分けて専門医に聞きました。今回は「首と腕の痛みとしびれ」についての回答を詳しく紹介します。

【Q】急に首が痛くなり、首を反らせることができなくなりました。整形外科で「神経が圧迫されているせい」と言われ、痛み止めをもらいましたが、1週間くらいしたら右腕だけが痛くなり、しびれも出てきました。けがをしたり、ひねったりもしていないのになぜこんなことが起こるのでしょうか? どうすれば治りますか?(男性・50代)

【A】脊髄から分かれる神経根の炎症。生活の見直しと安静で改善可能
<回答者:JCHO大阪病院 副院長 冨士武史医師>

 この症状からは、「神経根症」の可能性が考えられます。神経根症とは、背骨の中を通る太い神経「脊髄」から枝分かれした神経根が何らかの原因でダメージを受け、炎症を起こしている状態をいいます。突然、首や肩、上腕などが痛くなり、1週間ぐらい経つと左右どちらか片方の腕が痛くなり、肩や腕にしびれが出るという症状が一般的です。外見上の異常もなく、ひねったり、ぶつけたりしていなくても、神経の異常によってこのような症状が起こることがあるのです。

 神経根症は、頸椎(けいつい)症という、首の骨(頸椎)の加齢による変形が基になっていることが多いと考えられますが、椎間板ヘルニアによるものもあります。それに姿勢などの要因が加わって起こることもあります。

 近年、多くみられるのが、遠近両用眼鏡をかけてのパソコン作業によるものです。神経根症は、40~60代の中年期に多い病気ですが、老眼が始まる時期というのも関係があるのかもしれません。遠近両用眼鏡をかけると、目の前のパソコン画面の文字が見えにくく、つい首を後ろに反らせた姿勢で画面を見るようになるため、そのせいで症状が起こることが考えられます。

 ほかにも、低い枕を使っている、車で寝ることが多い、歯医者に通っているなど、仕事や生活習慣により首を後ろに反らせている時間が長い人は、起こりやすい傾向があるようです。

 一般的には、首を反らせる姿勢をやめ、安静にすることで炎症が治まれば症状も改善することが多いため、ほとんどのケースで手術は必要ありません。遠近両用眼鏡をパソコンの画面がまっすぐ見られるような眼鏡に変えたり、枕を高くするだけで改善されることもあります。ただし、治っても、生活習慣などが変わらないと再発することもあるため注意が必要です。

 治療として、痛みがあるうちは、消炎鎮痛薬を使います。また、上から首を引っ張る頸椎牽引という物理療法をすることで痛みがやわらぐこともありますが、引っ張って痛む場合には無理してすることはありません。薬や牽引などで症状が治らずに、仕事や日常生活に大きな障害がある場合には、手術を検討することもあります。

※週刊朝日MOOK「痛い!首腰ひざのいい病院2017」より抜粋


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