五十肩で腕が上がらない場合、手の向きを変えることで上がるようになることがあります。痛くない向きにして上げたり、反対の手で持ちながらゆっくり動かすといいでしょう。ただし、誤った方法で無理やり動かすと、かえって悪化してしまうこともあるため、必ず整形外科の医師か理学療法士に適切な動かし方を指導してもらったうえで、無理のないようにおこないましょう。治るまでの期間には個人差がありますが、訓練を続けることで、一般的には半年ぐらいで治ることが多いようです。

 だいたいは、痛みが治まるにつれ、腕もだんだん上がるようになってきます。痛みがなくなったにもかかわらず、腕が上がらない状態が続くというのはあまりないケースかもしれません。もしかすると、肩と腕の骨をつなぐ腱が切れている、あるいは、神経に麻痺(まひ)があるなど、ほかに原因が隠れているかもしれません。

 できれば、もう一度かかりつけの整形外科を受診し、相談してみましょう。万が一、そこで原因がわからなかった場合や、明確な説明が得られなかった場合には、セカンドオピニオンとしてほかの医療機関を受診することも検討してみてはいかがでしょうか。

※週刊朝日MOOK「痛い!首腰ひざのいい病院2017」より抜粋