イチローが珍しく語った「素直な想い」 3000本達成の“心境”と”その後” (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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イチローが珍しく語った「素直な想い」 3000本達成の“心境”と”その後”

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メジャー通算3000本安打を達成したイチロー。(写真:Getty Images)

メジャー通算3000本安打を達成したイチロー。(写真:Getty Images)

 歴史的瞬間は8月7日、コロラドの地で訪れた──。この日のロッキーズ戦の7回表、42歳のヒットメーカー、イチローは右翼手越えの三塁打を放ち、メジャー通算3000本安打に到達。メジャー史上30人目、日本人選手としてはもちろん前人未到の大記録を達成し、同僚、敵地デンバーのファンから大喝采を浴びた。

【懐かしの写真も!イチロー、大リーグでの軌跡を写真で振り返る】

「達成した瞬間にチームメートたちが喜んでくれて、ファンの人たちが喜んでくれた。僕にとって3000という数字よりも、僕が何かをすることで僕以外の人たちが喜んでくれることが今の僕にとって大事なことだということを再認識した瞬間でした」

 普段は謎めかしたようなコメントが多い42歳の天才打者だが、この日のダイレクトな言葉に嘘はなかっただろう。

 スタンディングオベーションを浴びてダッグアウトに戻った際、サングラス越しに涙が伝っているように見えた。試合後の記者会見でも、達成直前の重圧、ベースボールに対する想いをいつになく素直に語っていた。

「これだけ長い時間、特別な時間を僕にプレゼントしてくれたと考えればこの使われ方も良かったなと今は思います」

 7月21日に2996本目を打って以降は27打数4安打と不調に陥り、代打の多い起用法もあって苦しんだ日々を、イチローは“プレゼント”と表現した。

 大記録達成前の停滞があったからこそ、記録の難しさと意味を理解し、成就した際の喜びは大きくなる。ファンもまた余計に感謝できる。ベースボールの神は、時に冷酷だが、稀代の天才打者とそのファンに適切な贈り物を用意してくれたのかもしれない。

 3000本安打は殿堂入りの必要条件──。このマイルストーンに関し、そんな風に表されることがある。達成すれば“すべての野球人にとって最高の名誉”と言われる殿堂入りがほぼ確実になることからも、米球界における“3000”という数字の意味が伝わってくるはずだ。

 過去に3000を突破した野手の中で、殿堂入りを果たしていないのは野球賭博と薬物使用でいわくつきになったピート・ローズ、ラファエル・パルメイロ、引退後まだ5年を経過していないデレク・ジーター、現役のアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)だけ。この通例を見れば、イチローも引退後の殿堂入りをすでに確実なものにしたことになる。


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