北島康介のレガシー引き継ぐ「水泳ニッポン」の“気になる今後” (2/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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北島康介のレガシー引き継ぐ「水泳ニッポン」の“気になる今後”

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北島の引退という一時代の終わりが訪れた一方で、10代の選手の活躍に新たな時代の芽吹きが感じられた大会となった。(写真:Getty Images)

北島の引退という一時代の終わりが訪れた一方で、10代の選手の活躍に新たな時代の芽吹きが感じられた大会となった。(写真:Getty Images)

 まさに、それと同じことが、とうとう北島にもやってきたのだ。小関とともに笑顔で喜び、ガッツポーズをする渡辺の横で、どこか寂しげで、それでも満足そうな表情を浮かべてプールから上がる北島の姿が、2000年の林と重なった。

 ずば抜けた勝負感と強さを見せてくれた北島は、今大会で引退を表明した。それは、ひとつの時代が終わりを告げた瞬間でもあった。

 しかし、今大会はただ時代の終わりが告げられるだけではなかった。同時に、若い力も芽吹き始めた。

 女子の自由形とバタフライでは、15歳の池江璃花子(ルネサンス亀戸)が代表内定を決め、女子100メートル背泳ぎを初制覇したのは中学3年生の酒井夏海(スウィン南越谷)だった。女子200メートルバタフライでは、ロシア・カザン世界水泳の金メダリスト星奈津美(ミズノスイムチーム)に迫る勢いを高校2年生の長谷川涼香(東京ドーム)が見せて代表内定。さらには、女子200メートル個人メドレーでは高校1年生の今井月(るな・豊川高校)が五輪内定を決めている。

 競泳の五輪派遣は非常に厳しい基準が設けられており、その派遣基準を今大会の決勝レース1本でクリアしなければならない。もちろん、選手たちは極度のプレッシャーを強いられる。この1発勝負の重圧に打ち勝てる勢いのある若い選手が多数出てきたことが、今大会の収穫でもあり、リオ五輪だけではなく、2020年の東京五輪にへの期待感を高めてくれる。

 ベテランと若手が入り交じった今回の日本代表チームは、まさに新しい時代の到来を予感させる。水泳ニッポンは今、新しい扉を開こうとしている。

文=田坂友暁


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