1年目の研修医の約3割がうつ状態? 研修医・医師の悩みの実態とは (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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1年目の研修医の約3割がうつ状態? 研修医・医師の悩みの実態とは

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大学病院と市中病院それぞれの特徴(『医学部がわかる』より)

大学病院と市中病院それぞれの特徴(『医学部がわかる』より)

国公立大学医学部のヒエラルキー(『医学部がわかる』より)

国公立大学医学部のヒエラルキー(『医学部がわかる』より)

私立大学医学部のヒエラルキー(『医学部がわかる』より)

私立大学医学部のヒエラルキー(『医学部がわかる』より)

医局所属の働き方と医局所属でない働き方について(『医学部がわかる』より)

医局所属の働き方と医局所属でない働き方について(『医学部がわかる』より)

 医師専任のキャリアコンサルタントとして、生身の医師の声を聞き、実情を肌で知る株式会社ニューハンプシャーMC取締役の中村正志さん。そもそも医師という仕事の内容や働き方を具体的に考えていない人が多いと言う。

「医学部合格や医師免許取得は、ゴールではありません。医師にはどんな選択が必要で、何に迷うのか、事前に知っておき、その上で、なりたい医師像を大いに描いていただけたらと思います」

『医学部がわかる』(AERAムック)に掲載された、研修医や勤務医の悩みと、中村さんのアドバイスを紹介する。

【研修先の選び方は? 大学病院2年目研修医 男性Dさん】
――母校の大学で初期研修中です。後期研修先として大学病院の医局に入るか、市中病院かで悩んでいます。診療科は内科系か耳鼻咽喉科を考えていますが、最終的には大学に残るのではなく、患者さんにより近い存在で勤務医として働きたいです。

 大学病院と市中病院には、それぞれ特徴があります。

 大学病院は特殊な症例も集まる半面、医局の人員が多いと雑用に追われてやりたいことができない可能性もあります。内科・外科(メジャー科)志望なら、市中病院のほうが一般的な症例を数多く経験できるでしょう。一方、耳鼻咽喉科などのマイナー科は、市中病院にはないことが多く、大学病院のほうが無難です。

 大学病院には、偏差値や歴史的な背景などによるヒエラルキーが存在し、上位の大学は関連病院が多数あって医局の派遣機能も高いなど、医師のキャリアに大きく関わります。一般の社会以上に、「学歴」が影響する世界です。

【バーンアウトしてしまいました 市中病院2年目研修医 女性Eさん】
――初期研修を開始して半年も経たずにうつ病になり、休職しました。その後、研修は中断して大学院に進学。学位は取得しましたが、研修を修了していないことが悩みの種になってきました。再度研修を受け直そうかと思いつつ、受け入れてくれる病院があるか不安です。

 1年目の研修医の約3割が「バーンアウト(燃え尽き症候群)」や「臨床的にうつ状態」だったというデータがあります。

 多くは、大学の成績がよかった優等生。臨床の場で必要なのは、学校の試験の点数で測れるような能力ではありません。それまで「できるのが当たり前」だった彼らは、理想と現実のギャップに打ちのめされてしまうのです。

 研修再開の受け入れ先は、条件を厳しくしなければ見つかります。優等生タイプはエリート志向で、病院もブランドで選びがちですが、自身の体力、実力に見合った病院を選ぶことが大事です。

【ワーク・ライフ・バランスで悩む 市中病院40代前半 男性Fさん】
――大学である程度経験を積んだあと、市中病院で内科系の勤務医をしています。仕事はやりがいがありますが、妻が間もなく出産予定で転居もしたため、勤務先が遠くなってしまいました。今の病院も待遇面などでよくしてもらっていますが、そろそろ転職すべきでしょうか?

 以前はいわゆる聖職として、自己犠牲もいとわない感のあった医師という職業も、最近は、私生活と両輪を重んじる考えが主流です。ライフステージに合わせて働き方を見直し、悩む医師が増えています。


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