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納得!? 野茂英雄さんが子どもたちに語った“投手の心構え”とは

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南文枝dot.
子どもたちの投げ方をチェックする野茂さん

子どもたちの投げ方をチェックする野茂さん

投手の心構えについて「打たれてもマウンドでは下を向かない」と話した

投手の心構えについて「打たれてもマウンドでは下を向かない」と話した

埼玉西武ライオンズの栗山巧選手は走塁のこつなどを指導

埼玉西武ライオンズの栗山巧選手は走塁のこつなどを指導

「第13回 NOMO CUP」は奈良葛城ボーイズが優勝した

「第13回 NOMO CUP」は奈良葛城ボーイズが優勝した

 日本のプロ野球や米大リーグで活躍し、現在は「NOMOベースボールクラブ」(兵庫県豊岡市)の代表理事として、プロ野球選手を目指す若者たちを支援する野茂英雄さん。そんな野茂さんが大切にしている少年野球大会「第13回NOMO CUP」(同クラブ主催)が、2016年1月16、17日、豊岡市の兵庫県立但馬ドームで開かれた。

 この大会では、近畿地方のリトルリーグ、ヤングリーグ、ボーイズリーグから選抜された小学生チーム計6チームによるトーナメント戦や、野茂さんをはじめとする元プロ野球選手、現役のプロ野球選手らが指導する野球教室が行われる。

 野茂さんにとってNOMO CUPは思い入れのある大会だ。14年1月に野球殿堂入りした際にも、大会を翌日に控えていたため東京での表彰式を欠席したほど。03年から始まったこの大会は、「当時は3つのリーグがそれぞれのリーグ内でしか試合ができなかった。それで違うリーグのチームとも試合をさせたいと思った」(野茂さん)ことがきっかけで始まったのだという。

 そんな大会も、今回で13回目。試合前の野球教室では、野茂さんや金村義明さん、光山英和さんら近鉄バファローズなどに所属した元プロ野球選手、現役では埼玉西武ライオンズの栗山巧選手といったそうそうたるメンバーが、投球や走塁、バッティングのこつなどを指導した。

 野茂さんもグラブを手に子どもたちのかたわらに立ち、投げるしぐさをしながら教えた。子どもたちは緊張した表情ながら、どこかうれしそう。投手の心構えとしては、「打たれてもマウンドでは下を向かない。みんなピッチャーのことを見ている。常に攻める気持ちでマウンドに上がること」と話した。いつも堂々とマウンドに上がっていた野茂さんだけに、納得のアドバイスだ。

 野茂さんから「体重移動をしっかりすること」と、投球フォームなどのアドバイスを受けた「兵庫山崎リトル」の勝木力輝斗君(6年)は「プロ野球選手は自分の目標。教えてもらったことを忘れずにやりたい」と声をはずませた。

 その後、子どもたちは熱戦を展開し、今回は「奈良葛城ボーイズ」が優勝。主将の作田雄規君(6年)は「優勝できてうれしい。メジャーリーガー、元プロ野球選手に教えてもらえたという、なかなかできない経験を生かしたい」と話した。

 野茂さんは子どもたちに「大会のことを良い思い出にして、プロ野球、メジャーリーグの選手になってもらいたい。大人になってどういうことを考え、やるのかは分からないが、楽しみにしている」と期待する。また、「技術的には僕らのころよりも上手」とし、「これから体が大きくなれば上達も速くなるので、本当に野球を続けてもらいたい」とエールを送った。

 クラブは豊岡市に移転し、4年目となる。野茂さんは「若い選手が育ってきているし、昨年は(寄付者や法人が税制優遇を受けられる)認定NPO法人にもなった」と一定の成果は感じている。

 だが、「まだ地元ではクラブのことを知らない人も多い。豊岡市だけではなく、(周辺市町も含めた)但馬(兵庫県北部)全体に根付いたクラブにしたい」と課題も口にする。「今後、都市対抗野球などの大きな大会に出ることができれば、(地元の人とも)良い関係になっていくと思う」と述べた。

 試合中は、かつての仲間たちと並んで座り、じっと子どもたちのプレーを見ていた野茂さん。そのまなざしは真剣で温かかった。現役を離れてもなお、子どもたちやプロを目指して野球を続ける若者のために奔走する野茂さんの活動や思いが、多くの人に広がることを願っている。

(ライター・南文枝)


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