お口をあ〜ん!あるいはチュー!伊豆大島でゴジラを食べてみる?! 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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お口をあ〜ん!あるいはチュー!伊豆大島でゴジラを食べてみる?!

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通称“ゴジラ岩”。火山が作った自然の造形だ

通称“ゴジラ岩”。火山が作った自然の造形だ

ゴジラとチューでうっとり?!

ゴジラとチューでうっとり?!

グローバルネイチャークラブのガイド、西谷香奈さん

グローバルネイチャークラブのガイド、西谷香奈さん

 ゴジラは伊豆大島の三原山噴火口から生まれたという説がある。そして、1984年に公開された映画「ゴジラ」のエンディングによれば、今、ゴジラは三原山の火口で眠りについている。しかし、時々は起き出して富士山を眺めたりしているようだ。こんなふうに……。

 そのゴジラを食べてしまったり、チューしてしまう人が急増中である。ジオガイドの西谷香奈さん(グローバルネイチャークラブ)が「ここがゴジラを食べられるポイントですよ!」と位置を教えてくれる。

 よく見ると、その周囲にも奇岩がいっぱい! 三原山の周囲はじめ、大島では至る所で興味深い地形地質を見ることができる。それもそのはずで、伊豆大島は日本ジオパークに認定された伊豆諸島唯一のジオパークなのである。

 古くからの観光地で、椿の名所として知られる伊豆大島だが、以前は島の地形地質に興味を抱く人は少なかった。しかしジオパーク認定後、自然が作り出す溶岩地形を見に大島を訪れる人が増えている。

 伊豆大島のジオパーク設立にも尽力し、ジオパークガイドの第一人者として活躍する西谷さんは、伊豆大島のジオの魅力を「生きている地球をリアルに感じられるすごいところ」と語る。

 ひとりで歩いたとしても火山が作る奇岩の風景はおもしろくはあるが、ガイドの西谷さんと歩けばおもしろさは倍増だ。ふつうに歩いているだけでは見過ごしてしまうもの、たとえば三原山火口近くの遊歩道沿いにある岩のすき間から吹き出す湯気を紹介してくれる。お客さんは手をかざして「あったかい!地球の息だ!」と大喜びだ。現在、一番温度の高い火口底でも40〜50度程度、湯気を手かざしする場所はぬるめの温泉程度なのでやけどなどの心配はいらない。もちろん、火山活動により変化はするだろうが、西谷さんはじめガイドたちは安全性を確認してから案内してくれるので安心だ。

 また、三原山の東にある、細かく黒い火山噴出物・スコリアが一面に広がるエリア、その名も「裏砂漠」はその風景を見ただけでも異次元感があるが、西谷さんはここに吹く強い風が、この独特の風景を作ったことを教えてくれる。

 スコリアは穴だらけの黒い石で、軽石のように非常に軽い。風の強い日に裏砂漠でスコリアを握って空中に投げると、強風であっという間に飛ばされていく。「裏砂漠の風景は風が作ったんです。植物が全く生えていない場所があるのは、風によって植物の種も吹き飛ばされてしまうからなんです。よく見ると、スコリアが吹き寄せられている場所がありますよね。この地形も風が作ったんです」という言葉に、お客さんは「へえー!」と感嘆の声を上げる。もちろん、ゴジラ岩のように笑えるネタも満載だ。

 もともとダイビングガイドとして活躍していた西谷さんだが、当時は水中生物の生態のおもしろさに夢中で、大島の水中地形のユニークさと火山や地球の活動の連携には気がつかなかったという。

 しかし、徐々に山歩きのおもしろさにも目覚め、部屋に伊豆大島の2万5千分の一の地図をはって、道らしきところにマーカーで線を塗り「地図上の道全踏破」を目指した。全踏破はならなかったが、時には藪に覆われた道なき道を歩くうち、大島の自然の豊かさを体感。そしてその豊かさを作り出しているのが地球の内臓とも言えるマグマと直結している三原山が作り出したものであることに気がついたのである。

「ここは地球の鼓動を感じられる場所です。地球のすごさを感じに伊豆大島にいらっしゃいませんか? ゴジラとチューしたり食べちゃったりもできますよ!」(西谷さん)。


【関連リンク】 
※2013年に豪雨被害にみまわれた伊豆大島。「伊豆大島・復興応援ツアー」として、宿泊を伴う旅行の割引を行っている。
http://www.gotokyo.org/jp/izuoshima/index.html


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