カードリーダー設置または資格確認届け出を行っている
病院ではマイナ保険証提示がなければ負担増に

 オンライン資格確認システムの導入を加速させるために、2023年4月から12月までの期間限定で、病院や診療所の初・再診時に加算される金額が次のように見直されることになった。

 マイナ保険証を利用した場合は、初診時の加算が20円(3割負担で6円)で据え置かれているが、健康保険証で受診した場合は、これまでの40円(3割負担で12円)から60円(3割負担で18円)に引き上げられる。

 また、再診時については、マイナ保険証では加算がないが、健康保険証で受診した場合は20円(3割負担で6円)がプラスされることになった。

 つまり、初診時は40円(3割負担で12円)、再診時は20円(3割負担で6円)の差がつくことになったのだ。

 ただし、この加算が付くのは、マイナンバーカードを読み取れるカードリーダーなどを設置している医療機関を利用した場合だ。オンライン資格システムを導入していない医療機関を受診した場合は、そもそも追加の負担がない。

 実のところは、マイナ保険証に対応していない医療機関を利用するのが、一番医療費が安いのが現状だ。

 だが、厚生労働省は、23年4月までに、すべての病院や診療所などに対して、マイナ保険証による健康保険の資格確認システムを導入することを義務付けておりその数は徐々に増えてきている。

 さらに、今回の加算の特例措置は、すでにシステムを導入している医療機関だけではなく、今年12月までにオンライン資格確認の開始を届け出ている医療機関も対象となっている。

 2023年3月5日時点の「オンライン資格確認の都道府県別導入状況について」によると、病院は98.7%、診療所(医科)は91.7%がカードリーダーの申し込みを済ませている。そのため、今年の4月~12月は、マイナ保険証で受診したほうが医療費が安くなる医療機関のほうが多くなりそうだ。

 4月以降、医療機関を受診するときは、忘れずにマイナンバーカードも持参するのが得策だ。

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「マイナ保険証はイヤ」な人はどうすればいい?