片づけられない人たちの“最後の駆け込み寺”として有名なカリスマ片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊『一回やれば、一生散らからない「3日片づけ」プログラム これが最後の片づけ!』が、発売から2カ月で3刷となり、売れています。
在宅ワーク化が進んだり、災害対策の備蓄も必要だということが分かったwithコロナ時代。捨てるだけの片づけ術では対応しきれなくなった新時代の片づけ術とは? 絶対リバウンドしないための収納方法や家事のやり方とは? この連載では、本書の一部を抜粋しながら、石阪メソッドをご紹介します。
家族で楽しみながら3日間の「片づけ合宿」をやってみてはいかがでしょうか?
■廊下に荷物を置いておくのは危険
片づけが大事なのは日々、心地よく暮らすためでもありますが、災害時に命を守るためでもあります。地震も多いですし、台風や大雨などの災害も増えています。日本は災害大国なので、そういった自然災害にも備える必要があります。
生徒さんの一人は、阪神淡路大震災が起きた時に、たまたまこたつで寝ていて助かったそうです。普段は、タンスに囲まれた万年床で寝ていたそうなので、ぞっとしました。
たしかに、昔の家は和室が多かったですし、タンスを置くのが当たり前でしたが、現代の家は、タンスを置かなくて済むように収納が造りつけられています。
もしもクローゼットがあるのにタンスを置いている方がいたら、そのタンスの中に入っているのは本当に必要なモノか検証してみてくださいね。命より大事なモノはありません。使わないモノを入れるために、家具を置くという考えは捨てましょう。
廊下に荷物を置いておくのも危険です。あるお宅は、廊下に本棚を並べていました。でも、地震が起きたらそれが倒れてきて通路がふさがれてしまいます。火事が起きたら、すぐに逃げられなくて命を落としてしまうかもしれません。
■書類が片づいていないと財産を管理できない
また命のリスクばかりではありません。お金のリスクもあります。
広島に住んでいる生徒さんのお宅は、土砂崩れが起こりやすい地帯です。最近も大雨が降った時にずっと警報が鳴っていて、とても焦ったそうです。「いらないモノはいっぱいあるけど備蓄がないし。避難所へ行くにしても用意がまったくできていません。お金の管理もできていないから、何を持って行けばいいかわからなくて……」。
このようなお悩みはよく耳にします。片づけられない方は、財産やお金の管理も苦手な方が多いように思います。それでは緊急時にも必要なモノをすぐに持ち出すことができません。家族みんなが、どこに何があるかわからない状態だと様々なリスクが発生します。
今すぐにでも、不要なものを減らし、何がどこにあるのかを家族で共有し、必要なものは備蓄し、いざという時に取り出したいものをすぐに取り出せる環境にしておくことが大事です。
本書では、そのメソッドを紹介しています。また、いざという時に必要なモノの分量と目安をまとめた「備蓄品リスト」もつけています。ぜひ参考にしてください。(石阪京子:片づけアドバイザー)