サイボウズ青野社長が説く「会社というモンスター」に振り回されない覚悟 (4/5) 〈ダイヤモンド・オンライン〉|AERA dot. (アエラドット)

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サイボウズ青野社長が説く「会社というモンスター」に振り回されない覚悟

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Photo by Masato Kato

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●酒場で愚痴るのは卑怯者のやること サイボウズが社員に課す「質問責任」

 会社や理念といった妖怪に振り回されないようにするためには、きちんと名前で関係を語れるようにする必要がある。そのためには、「我の強い社員」でなければならない。我が強いことと身勝手なことは違う。1人ひとりが、自立した考えを基に行動することだ。

「和を以て貴しとなす」で育てられてきた人たちには、「我の強い社員」になることはなかなかできない。私たちが「我の強い社員」になるために取り組んでいるのが「質問責任」で、これは社員全員に課している。

 質問をされてきちんと説明するのは説明責任だ。いうまでもなく説明責任は他者とのコミュニケーションにおいて非常に重要なものだが、私は同時に「聞く側にも責任がある」と考えている。

「これ、ちょっとおかしくないか?」「これは何だかはっきりしないな」などと思ったときに、それを口に出して問わないのは、質問責任を果たしていないことになる。そんなときは、自らを鼓舞してでも我を出して聞くべきだ。質問責任を果たさずにもやもやを溜め込み、会社を出てから酒場で愚痴っていたりするのは、卑怯者のやることだ。これが私たちの質問責任という考え方で、ベースのルールとしてある。

 こうしたことを続けていると従業員は鍛えられ、成果も出てくる。実際、入社3年目の営業メンバーが、「ボーナス制度に疑問がある」と言い出したことがある。「現在のボーナス制度では正直、やる気が出ない。こう変えれば、もっとやる気が出る」と。それがまた結構いいアイデアで、同僚たちの間に共感と賛同が広がった。私も「いいね」となって、社員全員のボーナス制度が大改定された。

「3年目の若者が言ったことだぞ! 凄いぞ!」と嬉しくなった。この一件だけでも、質問責任は良い取り組みだと自信を得ることができた。

 疑問に感じたことはちゃんと議論のテーブルに乗せ、それが共感を得られれば組織が変わり、動いていく。そうした小さな成功体験の積み重ねによって、私たちが取り組むビジネスはどんどん強くなっていく。会社が強くなるのではない。私たちが強くなるのだ。


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