【米ビルボード・アルバム・チャート】高セールスを叩き出した『ペンタトニックス・クリスマス』が堂々の首位をマーク
【米ビルボード・アルバム・チャート】高セールスを叩き出した『ペンタトニックス・クリスマス』が堂々の首位をマーク

 ペンタトニックスの『ペンタトニックス・クリスマス』が、登場9週目で遂に首位に輝いた、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 集計期間がクリスマス・ウィ―クだったこともあり、週間セールス20万枚という高セールスを叩き出し、遂にNo.1に到達した、アカペラ・コーラス・グループ、ペンタトニックスの『ペンタトニックス・クリスマス』。本作は、ペンタトニックス2作目のホリデー・アルバムで、2014年にリリースした1作目『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』も、今週5位に粘り強くランクインしている。ペンタトニックスが首位を獲得するのは、2015年10月にリリースした4thアルバム『ペンタトニックス』に続く、2作目。オーストラリアやカナダでも、TOP5入りを果たしている。

 続いて、2位に浮上したのは、ブルーノ・マーズの3rdアルバム『24K・カラット』。12月10日付アルバム・チャートで、メタリカの新作『ハードワイアード...トゥ・セルフディストラクト』(今週8位)に拒まれ、惜しくも2位デビューとなった本作だが、登場5週目にして、再び2位にランクアップし、週間セールスは11万枚を突破した。先行シングル「24K・カラット」(今週4位)も好調で、年末年始は全体的にセールスが落ち込むことから、返り咲きの首位獲得も期待できるかもしれない。

 そのメタリカは、先週の11位から8位に、再びTOP10入りを果たしている。また、カントリー・シンガー、ガース・ブルックスの10枚組ボックスセット『ザ・アルティメイト・コレクション』も、先週の13位から6に位ランクアップした。ホリデーシーズンは、ギフト用に通販サイトや配信サイトなどでセールを行うため、注目のアルバムが安く購入できる。パッケージ(CD)が売れるアーティストは、こうしたセール期間に売上を伸ばすことが多い。

 一方、ストリーミング(視聴回数)が強いア―ティストは、セール期間に関係なくロング・ヒットを記録する。2位のブルーノ・マーズや3位のザ・ウィークエンドも、ストリーミングが強い。ザ・ウィークエンドの『スターボーイ』は、登場4週目で週間セールス10万枚を突破し、先行シングル「スターボーイ」が、今週のソング・チャートで 遂に首位に到達した。アルバムの累計は70万枚近いセールスを記録している。

 11位には、オハイオ州出身のラッパー、キッド・カディの新作『パッション、ペイン&デーモン・スレイン』が初登場。前作、『スピーディン・ブレット・トゥ・ヘヴン』(2015年)から1年ぶり、通算6作目となるスタジオ・アルバムで、前作の36位から大きくランクアップはしたが、TOP10入りは逃した。キッド・カディは、4作目まで全てのアルバムがTOP5入りしていたが、シングル曲が上位にランクインしなくなったこともあり、アルバムの売上も落としている。

 16位には、アラバマ州出身のラッパー、グッチ・メインの『ザ・リターン・オブ・イースト・アトランタ・サンタ』がデビュー。本作は、2016年3枚目となるアルバムで、タイトルやジャケット・アートからもお分りの通り、ホリデー・シーズンを意識した内容になっている。グッチ・メインは、11月からソング・チャートで6週間のNo.1を獲得した、レイ・シュリマーの「ブラック・ビートルズ」にフィーチャリング・ゲストとして参加している。

 次週は、12月25日に死去した、英国出身のスーパースター、ジョージ・マイケルのベスト盤や過去のアルバムなどが、リエントリーすることが予想される。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、28日22時以降となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ペンタトニックス・クリスマス』ペンタトニックス
2位『24K・カラット』ブルーノ・マーズ
3位『スターボーイ』ザ・ウィークエンド
4位『4・ユア・アイズ・オンリー』J.コール
5位『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』ペンタトニックス
6位『ザ・アルティメイト・コレクション』ガース・ブルックス
7位『ハミルトン』サウンドトラック
8位『ハードワイアード...トゥ・セルフディストラクト』メタリカ
9位『ブルー&ロンサム』ザ・ローリング・ストーンズ
10位『モアナと伝説の海』サウンドトラック