ジャニーズでの芸能活動と大学院生活を両立させ、学部生のときに気象予報士の資格まで獲得したジャニーズJr.の阿部亮平さん(24)。上智大学大学院理工学研究科修了という異色の経歴を持つに至った理由について、AERAムック「就職力で選ぶ大学2019」のインタビューで語った。
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アクロバティックなダンスでファンを沸かせるジャニーズJr.内ユニット「Snow Man」のメンバー、情報学を専攻する上智大学の大学院生、そして気象予報士……。阿部さんはそんな「三足のわらじ」を履きこなし、2018年3月に大学院を修了した。将来的には学んだ技術を使って「自分たちの公演の演出にも関わりたい」という。16~17年の舞台公演では連日、ロビーに天気予報を掲示しファンを楽しませ、いまは「世界遺産検定」1級取得にもチャレンジ。大学卒が珍しくなくなったジャニーズのなかでもオンリーワンの知性派キャラクターとして、知名度も急上昇中だ。
芸能生活と大学、大学院生活の両立はつねに困難と隣り合わせだった。学業のため練習を休んでスタッフにいやな顔をされたり、ファンから芸能活動を「アルバイト感覚」と評されたりしたこともある。大学の教員からは「大学一本で行ったほうが将来の役に立つ」とアドバイスも受けた。だが、そんな6年間を過ごしたことを「後悔していない」と言う。
「大学、大学院の6年間が阿部亮平という存在をつくってくれたと思っています」
小学生で芸能活動を始め、同世代の人間よりもはやくから自らのキャリアと向き合い、考えてきた。それが阿部さんを、芸能と学業の両立といういばらの道へと進ませた。
「友だちをつくるのが苦手」だった阿部さんを心配した母親の勧めで、小学2年からダンス教室に通い始めた。小学5年のときにジャニーズ事務所のオーディションに参加したのも、ダンスレッスンの延長線上。高倍率をくぐり抜けて入ったジャニーズのレッスンはとにかく「大変でした」という。先輩メンバーの公演の本番3日前に呼び出され、10曲以上の振り付けを覚えなければいけなかったこともある。そんな日々を過ごすうちに、自分には取りえが少ないと感じるようになった。