「ゼロメートル地帯に住んでいる住民は、豪雨時に逃げる場所を決めておく。避難場所になることの多い病院やスーパーなどは、浸水を想定した準備をしておくことが必要。地下に発電機や非常時の飲食物を保管していることなどは論外です。豪雨時に地下鉄や地下街にいた場合は、状況を見て地上に出た方がいい。ハード面では、スーパー堤防や排水能力を高めるなど、インフラ整備を早急に進めることです」(土屋氏)

 豪雨災害の対応の基本は「高いところに行く」。マンションの1階に住んでいる人は、上層階に逃げること。一軒家に住んでいる人は、近所の高い場所を調べておき、避難場所を決めておくことが大切だ。

 迫りくる首都水没の“Xデー”を前に、今回の豪雨災害は多くの教訓と課題を残した。(AERA dot.編集部・西岡千史)