起業当初から現在のような法人向けと個人向け、両方の事業プランを構想していたが、まずは初期投資が小さくて済む個人向け宅配サービスをスタートした。だがこちらは1年続けても、あまり成長しなかった。ならばと2014年に始めたのが、現在の「オフィスおかん」だった。

「自社サイトに1ページ案内を出し、こんなサービスを始めたいのでトライアルに参加してほしいと募りました」(沢木氏)。大手メディアに取り上げられたこともあり、5社の枠に50社が殺到。「これはニーズがある」と手ごたえを感じたという。ここ数年は前年比200%超で取引先が急増、現在は累積1000社を超えた。導入企業にはANA、ドコモ・ヘルスケア、印刷通販のラクスルなどが名前を連ねている。

 働く人の課題解決に貢献したいという思いを、「オフィスおかん」という新ビジネスに結実させた沢木氏。今後は従業員の健康増進に向けたコンサルティングサービスなども検討しているという。成長はまだまだ続きそうだ。(五嶋正風)

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