「洞窟は10km以上あり複雑な地形。途中、2か所にベースキャンプのような場所をつくって捜索していた。災害など経験豊富なイギリス人ダイバーたちが、視界がほとんどない泥水の中をもぐって前を進み、発見してくれた」(地元当局者)

 助かった理由についてこう話した。

サッカーチームの25歳のコーチが、リーダーになって少年たちが持ってたお菓子、水などを分け合って食べるように指示。体力をつかわず動かないようにして、いつか救助が来るからと励ましあって待っていた」(同前)

 だが、当地はまだ雨期で連日のように豪雨が降る予定だという。前出のジャーナリストはこう話す。

「洞窟の奥の鍾乳洞まで行くのに、険しい山道を歩かねばなりません。日本的にいえば、秘境の中の秘境。ゆえに捜索隊が入るだけでもたいへんな場所。そこに雨でもふれば、立ち往生して、進めない。多くのメディアは洞窟から離れた場所で待機しています。日本からもJICA(独立行政法人国際協力機構)が、排水に詳しい専門家を派遣。アメリカやヨーロッパなどからも多くの専門家がきています。また、中にいる子供たちの家族のために、毎日、炊き出しが行われ、普段は静かな田舎町が大変な騒ぎになっています」

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