セネガルとドローに終わり盛り上る渋谷のサポーターたち(撮影・福井しほ)
セネガルとドローに終わり盛り上る渋谷のサポーターたち(撮影・福井しほ)
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やっぱり「持っている」本田、見事同点ゴールを決めた(C)朝日新聞社
やっぱり「持っている」本田、見事同点ゴールを決めた(C)朝日新聞社

本田の同点ゴールが決まり、歓喜にわくサポーターたち(撮影・福井しほ)
本田の同点ゴールが決まり、歓喜にわくサポーターたち(撮影・福井しほ)

 いまの西野ジャパンには、「負けない」という強さがある。日本時間25日0時から始まったW杯ロシア大会第2戦のセネガル戦で、日本は2−2のドロー。

【写真】やっぱり「持っている」男は、この人 

 アフリカの雄、セネガルを相手に2度のリードを許すも乾貴士と本田圭佑のゴールで追いつく劇的な展開。引き分けとはいえ、強い強い日本を見せつけた。

 日本は今回、勝ち点1をゲットし、トータル4点とH組1位をキープ。決勝トーナメント進出は、28日のポーランド戦に持ちこされたが、期待は高まるばかりだ。

 キックオフ直後から、セネガルはマネを軸に、得意とする両サイドからの攻撃が機能。そして前半11分にGK・川島永嗣がパンチングしたボールがゴール前に詰めていたマネの足元に当たって先制点を許した。

 だが、試合を変えたのは、柴崎岳からのロングパスだった。左サイドをひた走る長友佑都のトラップを拾った乾が右足で同34分にゴール右隅にぶち込んだ。

「個」の強さは欧州リーグでも屈指のスペインで活躍する乾が、その力を発揮した。

 後半は日本のペース。乾がバーを叩くシュートを打つなど、疲労がみえるセネガルを圧倒したが、柴崎からの決定的なパスを大迫勇也が外すなどチャンスを生かし切ることができず、後半26分に、セネガルにゴールを奪われた。

 しかし、直後に香川真司と交代で本田が入ると、3大会連続弾となる千金の同点ゴールを同33分、決めて2−2に追いついた。
 
 ゴールを決めた乾や中盤での香川の動きが目立ったが、左サイドを攻守に走りまくって相手の裏を狙った長友と、ゲームをコントロールした柴崎の存在は目を見張った。

 2-2で引き分けという予想が当たったスポーツジャーナリストの上野直彦氏はこう解説する。

「乾、本田のゴールも素晴らしかったが、今回のゲームメーカーは柴崎。ほとんどの得点の起点になっていた。スペインで鍛えられた彼のインテリジェンスは最高で、ピッチを俯瞰して見ているようなボールさばきだった。セネガルの健闘も称えたい。いい試合だった」

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西野監督の差配は疑問も…